国指針値の240倍のPFASを検出 さいたま市の河川周辺で
さいたま市は18日、発がん性が指摘されている有機フッ素化合物（PFAS）について、市内を流れる藤右衛門川（とうえもん）やそこにつながる雨水幹線で測ったところ、国の暫定指針値の240倍を観測する地点があったと発表した。指針値を超えるのは2021年の調査開始以来初めて。市は原因特定に向け調査を継続する。 国は20年、公共用水域で、PFASのうち代表的なPFOSとPFOAの合計が1リットルあたり50ナノグラムという暫定指針値を設定している。 市によると、水質汚濁防止法に基づく県内公共用水域水質測定計画の一環で、市環境局が8月上旬に調査したところ、藤右衛門川のさいたま市南区柳橋の採水地点で国の指針値の3倍超にあたる150ナノグラムを検出した。21～23年の調査では14～18ナノグラムだったという。 このため市は今月上旬までに、南区の地点から上流部にかけての4・5キロ、計12地点を独自に調査。すると、9地点で指針値を上回った。最上流部にある同川につながる浦和区上木崎の雨水幹線では、指針値の240倍の1万2千ナノグラムを検出したという。
朝日新聞社
