メルセデス、苦しかった2年の”学び”が結実するか。ハミルトン「僕たちは北極星を見つけた」
メルセデスF1は、2月14日に2024年シーズンを戦う新車W15を発表。2022年のレギュレーション変更以降、苦戦が続いてきたメルセデスだが、ルイス・ハミルトン曰く目指すべき方向性が見つかったという。 【ギャラリー】これがメルセデスF1のニューマシンだ! 新コンセプトで逆襲狙うW15を発表 メルセデスが発表したW15は、複雑な形状のフラップを持つフロントウイングや、独特な形状のインテークを持つサイドポンツーンなど、独自色が強いもののトレンドを抑えたマシンになっているようだ。 「過去2年間の学びが、僕たちの方向性を見つける助けになった」 そうハミルトンはチームのプレスリリースにコメントを寄せた。 「それによって、僕たちは北極星を見つけることができたんだ。まだまだこれから進歩していくけど、どんな困難が立ちはだかろうとも、頭を上げて、オープンマインドで真摯に取り組んでいく」 チームメイトのジョージ・ラッセルも、チームが味わった苦しみが、強さにつながるはずだと語る。 「この2シーズンでチームとして学び、成長することができた。順風満帆というわけにはいかなかったけど、これまで歩んできた道のりが、長い目で見れば僕たちを強くしてくれると信じている。チーム全体が信じられないほど懸命に取り組んできて、W15で一歩を踏み出すことができたと思う」 「昨年を通して、W14の厄介な特性のいくつかを改善することができた。しかし、まだオペレーションウィンドウが狭く、そこから外れるとクルマを運転するのが難しかった。マシンのオペレーションウィンドウを広げ続けることができれば、ドライバーとしての自信につながるし、そこからラップタイムを見つけるのも簡単になる」 ラッセルの言うように、メルセデスにとってはドライバーが自信を持って走れるマシンに仕上げることが優先的な課題となっている。 昨年のマシンであるW14の一貫性のないパフォーマンスと、ナーバスなリヤエンドを改善することができれば、メルセデスは大幅に戦闘力を上げることができるはずだ。 「クルマが快適でなければ、最大限のパフォーマンスを引き出すことはできない」と、ハミルトンは付け加えた。 「より安定し、より予測しやすいクルマは、クルマだけでなく、ドライバーである僕たち自身のポテンシャルを引き出すことを可能にしてくれる」 ハミルトンは今季限りでメルセデスを離れ、2025年からフェラーリに加入すると発表したのは、オフシーズンの大きなトピックのひとつとなった。しかしハミルトンは、メルセデスの実力は分かっていると語り、全力で1年を戦うと語った。 「このチームの実力は分かっている。このチームの一人ひとりの働きには信じられないほど感謝している。ファクトリーにいるときはいつも、みんなの意欲と決意がひしひしと伝わってくる。これからの1年に向けて、僕たち全員が大きなモチベーションを抱いているし、これからの旅に全力を尽くしていくだろう」 メルセデスでの2勝目を目指すラッセルも、新たなシーズンに向けて、次のように意気込んだ。 「F1は信じられないほど難しいスポーツだ。勝つのはとても難しい」 「だから僕たちはF1を愛しているんだ。ブラックリーとブリックスワースにいるみんなが、トップになることに集中している。その集中力と献身を続け、2024年シーズンに臨む」