内田篤人は言った、「技術は嘘をつかない」と。だから、鳥栖移籍を決断した清武弘嗣はきっと復活する【コラム】
清武の苦悩が見て取れたのは…
かつて内田篤人にインタビューした際、「技術は嘘をつかない」と言われたことがある。歳を重ねれば身体的な衰えは否めないものの、技術は決して錆びないと、彼はそう主張したのだ。 【PHOTO】コンセプトはFIRE(炎)! 日本代表が新ユニホームを発表! 久保建英、長谷川唯ら選手着用ショット! それが本当なら、清武弘嗣はここから間違いなく復活できる。近年は怪我の影響で出番が減少。セレッソ大阪での今季は、ここまでリーグ戦で6試合の出場にとどまっているが、このまま終わる選手ではないだろう。 ふと寂しさを感じたのは、2024年5月15日のFC町田ゼルビアとC大阪戦後、清武がミックスゾーンでチーム内での序列について「一番低い」と答えた時だ。日本代表での実績もあり、彼の類まれな攻撃センスは誰もが認めるところ。そんな清武の口から「一番低い」という言葉が出てくるとは…。 彼の苦悩が見て取れたのは次のコメントだ。 「今日(町田戦)もブエノが先に出ましたし、僕は終盤に出場するので、自分は厳しい立ち位置にいる。今はここにいるので、精いっぱいやるだけです。それからのことは自分の人生なのでゆっくり考えたいと思いますが、今はここにいるのでチームのために頑張りたいです」 「自分を必要としてくれるようにまずは頑張らないと。自分も先は長くはないので。ぼちぼちと色々と考えながらやりたいです」 そんな想いを聞いていたから、7月7日に「清武のサガン鳥栖への期限付き移籍」を知った時、著者はポジティブな感情を抱いた。苦しい現状を一旦リセットして、新天地でアピールできれば主力を張れるはずだから。 技術は嘘をつかない。34歳の清武はきっと鳥栖で健在をアピールしてくれるはずだと、そう信じて疑わない自分がいる。 文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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