引退試合「できればバントをしたい」西武・岡田雅利が先発出場 「オール2なので」秘めた思いも
今季限りで現役を引退する西武の岡田雅利捕手(35)が14日、埼玉県所沢市内の球団施設で引退会見を行った。 ■「ノーバン」宣言〝令和のあざと女王〟がゆるふわミニスカで大胆始球式【写真】 背番号2のホーム用ユニホーム姿で現れた岡田は「11年ライオンズで野球ができ、球団には感謝しかありません。左膝のけがでなかなか活躍することができず、迷惑をかけたことが心残りですが、引退を決めていまは晴れ晴れとしています」とあいさつした。 現役引退を決めた時期については「膝の手術を3度受け、自分の誕生日の6月30日までに復帰できないことが分かり(現役を続けるのは)きついなと思った。9月までには(引退の)話を(球団に)しないといけないと思った」と説明。夫人と3人の子どもたちにその意思を伝えたところ「子どもたちが泣き出した。その姿を見て、苦しんできたところを家族に支えられていたんだと(改めて)思った」と言葉を詰まらせながら話した。 確かな守備力と強肩でスーパーサブとして長年チームを支え、バントの技術にも定評があった。現役時代の一番の思い出として、2020年9月8日のオリックス戦(メットライフドーム、現ベルーナドーム)で高橋光成投手とバッテリーを組んで8回まで無安打を続け、山本由伸投手に投げ勝った試合を挙げたが、自身のプレーとしては「絶対にミスができない場面で代打出場し、プレッシャーの中でバント(犠打)を決める、そういうプレーをしてきたのが思い出に残っている」とスーパーサブらしく、精神面でも闘ってきた思いを明かした。 同日午後6時からベルーナドームで行われるロッテ戦を引退試合として実施。「2番・捕手」で先発予定で「2番打者、背番号2、キャッチャーの2とオール2なので、先頭打者が出塁したら2ランホームランを打つと言いたいのですが、できればバントをしたい。それで満足がいくのか、とも思いますが」と持ち前のユーモアたっぷりに話し、会見に詰めかけた報道陣の笑いを誘った。 試合終了後の引退セレモニーでライオンズファンに別れを告げ、グラウンドを一周する。 岡田は大阪桐蔭高から大阪ガスに進み、14年にドラフト6位で入団。1年目から出場機会を得て活躍した。17年には自己最多の68試合に出場。18、19年のリーグ連覇にも貢献した。近年は手術を受けた左膝の故障に悩まされ、22年は1試合、23年と今季はここまで1軍の出場はなく苦しいシーズンを送っていた。通算325試合で打率2割1分7厘、118安打、6本塁打、40打点。
西日本新聞社