ゼイン・マローニ、開幕ラウンドを完全制覇。2日連続での優勝を果たす。宮田莉朋は9位でF2初入賞|FIA F2バーレーン フィーチャーレース
FIA F2の開幕戦バーレーン・ラウンドのフィーチャーレースが行なわれ、ゼイン・マローニ(ローディン)が優勝した。宮田莉朋(ローディン)は2戦目にしてF2初入賞となる9位に入った。 【リザルト】宮田莉朋が初入賞:FIA F2バーレーン・ラウンド フィーチャーレース結果 前日に行なわれた23周のスプリントレースでは、多くのマシンがソフトタイヤを履き、ピットストップ無しで走り切った。しかしこのフィーチャーレースはタイヤ交換義務がある、長丁場32周の決戦だ。 スタートでは、ポールポジションのガブリエル・ボルトレト(インヴィクタ)の蹴り出しがうまくいかず。逆にスプリントレース勝者のマローニが絶好の動きを見せて、一気に首位に立った。 ただその直後の1コーナーで事故が起きた。ポジションを落としてしまったボルトレトは焦ったか、アイザック・ハジャー(カンポス)に追突。ハジャーはスピンしてしまい、エンツォ・フィッティパルディ(VAR)がそこに突っ込んでしまった。2台はここでリタイアとなった。 5番グリッドスタートの宮田莉朋(ローディン)は、前日のスプリントレースではスタートに失敗したものの、このフィーチャーレースではまずまずのスタート。ただ、スピンしたハジャーのマシンを避ける際に失速し、8番手に後退することになった。 ハジャーのストップによりセーフティカーが出動。リタイアに追い込む原因となったボルトレトには、10秒のタイム加算ペナルティが科されることになった。 5周目からレース再開。ポール・アーロン(ハイテック)が最終コーナーでミスしたことで失速したため、宮田は7番手にポジションを上げた。 上位勢の中で2番手ザック・オサリバン(ART)、5番手デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)、ボルトレトらがハードタイヤでのスタートだった。その後方の宮田としては、早々にハードタイヤ勢を攻略しておきたい、そんな状況だった。 ただ宮田は、一瞬の隙を突かれてリチャード・フェルシュホー(トライデント)にオーバーテイクを許してしまい、8番手に後退してしまった。 12周目、宮田はメインストレートのDRS区間を利用して、フェルシュホーをオーバーテイク。7番手を取り戻すことに成功した。フェルシュホーはタイヤが限界を迎えていたようで、13周を終えた時点でピットイン。タイヤを交換した。一方で宮田のタイヤはまだパフォーマンスを失っておらず、14周目にターン4手前のDRS区間でハウガーをオーバーテイクした。 16周を走破したところで、4番手を走っていたクロフォードがピットイン。しかしエンジンをストールさせてしまう。宮田もこのタイミングでピットに入り、タイヤを交換した。 18周目、早々にタイヤを変え、追い上げを見せていたヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)がマシントラブルでストップ。この間に先頭を走っていたマロニーらも一斉にピットに戻った。 マルタンスのストップにより、このレース2回目のセーフティカー出動となった。 22周目からレース再開。宮田はここで、フランコ・コラピント(MPモータースポーツ)、オリバー・ベアマン(プレマ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)らに立て続けにオーバーテイクされ10番手までポジションを落とし、さらにインヴィクタの2台にも抜かれてしまった。 この中でベアマンはタイヤを痛めたのか脱落していったが、ハードタイヤを履いているマシンのペースは上がらず、フェルシュホーも宮田と同じように立て続けにオーバーテイクされてしまった。そのフェルシュホーを抜き、宮田は10番手入賞圏内に復帰した。 ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス)は27周目にオサリバンをオーバーテイクして2番手に浮上した。オサリバンはその後、アーロンにも抜かれてしまい、表彰台圏外に弾き出されてしまった。 プレマのアントネッリも、タイヤが終わったのか急激にペースダウン。宮田莉朋はこれを抜き、9番手に浮上した。 結局先頭のマローニは終始ひとり旅。前日のスプリントレースに続き連勝し、バーレーン戦を完全に制覇してみせた。2位にはマルティ、3位にはアーロンが入った。 宮田は最終的に前のハウガーまで0.2秒差まで近づいたが、オーバーテイクには至らず。とはいえ9位でフィニッシュし、F2での初入賞を手にした。
田中健一
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