3位浮上の田中佑典「誰も予想してなかったんじゃないでしょうか(笑)」 2大会ぶり五輪へ前進の34歳「今がピーク」
「体操・NHK杯」(17日、高崎アリーナ) 体操で今夏のパリ五輪最終選考会を兼ねて、4月の全日本選手権の得点を持ち点に、男子1回目が行われた。2大会ぶりの五輪出場を目指す34歳の田中佑典(田中ク)は3日間合計255・128点と奮闘し、五輪代表入りへ前進した。 【写真】肩回りの筋肉がヤバすんぎ! 鉄棒の演技をする田中佑典 ベテランの意地を見せた。スタート時点では出場選手の中で5番手だったが、得意の平行棒は全体2位の15・100点で、鉄棒は全体4位の14・666点と点数を伸ばして3位に入った。個人総合の成績による代表権は上位2人に与えられることと、貢献度でも上位につけていることから、19日の2回目の結果次第では五輪切符も十分にあり得る。 この展開に、34歳は「誰も予想してなかったんじゃないでしょうか」と笑った。個人総合五輪2連覇王者の内村航平さんは32歳、4大会で計13個の五輪メダルを獲得した小野喬さんは33歳、竹本正男さんは40歳で五輪に出場している。「ここに立てているだけでありがたい。冗談半分で(出場したことが)優勝だと思うぐらい」としみじみと話しながら、「今がピーク」と言ってのけた。 16年リオ五輪では内村さんと一緒に団体金メダルを獲得したこともある大ベテラン。19日の2回目で、残り4枠の五輪代表が決まる。「オリンピックにいって金メダルっていうところで、オリンピックに行く確率を上げる生活をしてきた。予選会が進むにつれて確率があがっていってるのかなっていう実感を持ちながら、その状況をかみしめています」。最終決戦で、夢舞台への架け橋をかける。