『虎に翼』は『ドラえもん』を彷彿させる!? 吉田恵里香ならではの“アニメ的要素”の採用
NHK連続テレビ小説『虎に翼』の第102話で、寅子(伊藤沙莉)は航一(岡田将生)との結婚を前に、自分が星姓を名乗るべきか佐田姓を名乗るべきかで悩んでいた時、夢の中でも葛藤していた。夢には、優三(仲野太賀)と結婚する以前の猪爪寅子、戦時中の佐田寅子、裁判官となった佐田寅子、そして未来からやって来た星寅子という、さまざまな時代から4人の“イマジナリー寅子”が登場。悩んでいる寅子本人の前で言い争いを繰り広げる様子に、視聴者からは『ドラえもん』のエピソードの1つとして知られる「ドラえもんだらけ」のようだという声が上がった。 【写真】明律大学の仲間が大集結した感涙ショット このエピソードは、のび太に大量の宿題を押しつけられたドラえもんが、未来の自分をタイムマシンで連れてきて手伝わせるという内容。2時間後、4時間後、6時間後、8時間後の自分と一緒に、5人がかりで宿題を終わらせるドラえもんだが、眠いのに無理やり手伝わされるドラえもん同士でケンカになってしまう。その場面と、第102話のシーンがよく似ているのだ。 『虎に翼』は、ほかにも『ドラえもん』を彷彿させるような、ネタと言ったら変かもしれないが、気になるポイントがいくつかある。まず、寅子の名前の読みは「ともこ」だが、漢字から「トラちゃん」という愛称で呼ばれており、これはドラえもんが「ドラちゃん」と呼ばれているのと似ている。 優三と「社会的地位を得るための結婚」をした寅子。結婚初夜に、優三は「そんな緊張しなくても、トラちゃんには指一本触れたりしないから」と、緊張気味の寅子に言い、「まあ、僕はずっと好きだったんだけどね、トラちゃんが」と、あっさり告白。寅子は驚くが、優三は一瞬で熟睡してしまった。その寝つきの良さはまるでのび太のようだった。 また、寅子と明律大学時代に知り合い、女子部の学生たちに対して「魔女部」などと罵声を浴びせたり、女子部の法廷劇を妨害したりと、性格が悪い男子学生として登場した小橋(名村辰)。寅子とは司法省民事局民法調査室で同僚となり、家庭裁判所の立ち上げも一緒に行うことに。何かと気に障る態度を取り続けていた小橋だったが、離婚調停で逆恨みをされた寅子がカミソリで襲われた際には、寅子を守ろうとするも腰を抜かしつつ、心配して医務室に行くよう促すなど、いいところも見せた。 そんな小橋は、前髪の一部をピンと尖らせるというこだわりがあり、その見た目から視聴者や、寅子役の伊藤から「発芽玄米」などと呼ばれたりしているが、髪型と嫌みな態度は『ドラえもん』のスネ夫っぽい感じがする。