愛沢えみり「肩書きがなくなっても評価される自分でありたい」寝る間も惜しんで昼夜問わず働いたキャバ嬢と専属モデルの両立生活を振り返る
■人と差をつけるには「大変な時に頑張れるか」 ── 具体的にはどんな努力をされたんですか。 愛沢さん:当時はSNSもブログが中心の時代だったので、ブログに自分の好きなものをたくさん載せていました。昔から可愛いものが好きで、部屋や服装もそうしていたのですが、キャバ嬢としてハイブランドのものをたくさん買っていたことが、ひとつのキャラになって、「No.1」や「女王」というキャッチフレーズをつけてくれました。
「私しかできないことはなんだろう」と考えたら、キラキラしたところを見せることだなと思ったんです。そのためには実力も、お金も必要です。自分を追い込んでプレッシャーもありましたが、かっこいい自分でありたいと常に思っていました。撮影には自前の洋服などを持っていっていたので、そのためにお金を稼ぐということはキャバ嬢の仕事にとってもプラスでした。 ── 昼間はモデル、夜はキャバ嬢の仕事で、休む暇がなさそうですね。
愛沢さん:寝る時間を惜しんで仕事をしていました。朝の9時から19時まで撮影、そのあと同伴、21時からお店に入って、アフターがない日は午前3時頃から寝る。撮影の用意や移動も自分でしていたので、それに毎朝2時間ほどかかって、本当に忙しくしていました。キャリーケースを2つ持って撮影現場に行っていました。 ただ、続けているうちにだんだん大変になってきたのと、キャバ嬢は続けたいという思いが強かったので、「雑誌をやめようと思っている」と知人に相談したんです。そしたら、「大変なときって誰にでもあって、その時に頑張るかどうかで人と差がつくから絶対に頑張ったほうがいい」とアドバイスをされました。
今でも忘れられない言葉なのですが、確かにここでやめたら普通だなと。普通の人ができないことをするなら、昼は雑誌の仕事をしているから夜の売り上げが下がっているというような言い訳はせずに、両方やりきろうと決めました。 ── モデルもキャバ嬢も、見られる仕事としては共通するところもありますね。 愛沢さん:モデルとしてより、キャバ嬢の仕事中の方が、美意識が保たれていたと思います。誌面ではあまりダイレクトに伝わってこないのですが、お客さんから直接、「スタイル悪いね」とか「可愛くなくなったね」と言われることが多くて。常に自分の見え方はチェックするようにしていましたし、メンタルも強くなったと思います。
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