「わかめ」を食べすぎるとどうなる?知っておきたいわかめのメリット&デメリット
わかめを楽しむ量とタイミングは?
上記のとおり、わかめに含まれる栄養素にはメリットとデメリットの両方があります。 そこでここからは、わかめを楽しむ量とタイミングについて解説していきます。
健康な成人は1日にどれくらい食べても大丈夫?
わかめの栄養素のなかで、とくに「過剰症(とり過ぎて健康に害が生じること)」の心配が高いのは前述のとおりヨウ素です。 ヨウ素は、昆布、ひじき、昆布だし(※)にも多く含まれています。そのため、そういった食品を食べることを想定した場合、わかめからとるヨウ素は耐用上限量の半分程度をみておくと安心なのではないでしょうか。 そうすると、生わかめだけであれば100g程度、塩蔵わかめ(塩抜き/生)のみで200g程度、乾燥わかめのみで80g程度(乾燥状態は6.5g程度)が1日の目安といえます。 この量であれば、ほかの海藻類を食べるとしても、それらをよほど大量に食べるのでなければ、健康への悪影響が心配されるヨウ素や食物繊維のとり過ぎになるリスクは少ないといえるでしょう。 なお、ほかの海藻や昆布だしをいっさい食べないとしても、うま味として海藻エキスを使用した食品(加工食品のたれ、スープなど)もあり、それらにもヨウ素が含まれます。個人によってこういった食品の利用頻度は異なりますが、耐用上限量を大きく超えて毎日とり続けた場合に「過剰症」のリスクが高くなるため、これくらいの量に収めておくことで安心して毎日取り入れやすくなるのではないでしょうか。 ※……食品そのものだけでなく、それを使った煮物などの料理や味噌汁なども含む。
どのタイミングで食べるのがいい?
わかめは食物繊維が含まれていて消化に時間がかかるため、遅い時間帯の夕食に大量に食べるのは避けたほうがいいでしょう。消化活動が就寝中に活発になると睡眠の質を下げる可能性があります。 反対に、ぜひ食べてもらいたいタイミングは、食前30分~1時間前。 このタイミングで食べると、わかめに含まれる水溶性食物繊維が水分を吸って胃で膨らんで食べ過ぎを抑えたり、糖や脂質を吸着して排出させやすくする働きが期待できるからです。 さらに、食事の最初に食物繊維をとることによって食後血糖値の上昇を抑え、食事からとった糖を脂肪として体に溜め込みにくくすることにも役立ちます。 安全な量を把握して食べれば、わかめはメリットが多い食品です。わかめのメリット・デメッリトを理解し、上手にとり入れてみてくださいね。 ■執筆/監修… 管理栄養士・ゆかりさん管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。 構成/サンキュ!編集部
サンキュ!編集部