国内外活躍バイオリニスト・澤田智恵さん「ウクライナへの祈り」チャリティーコンサート開催!「日本とウクライナの繁栄を祈り、平和が訪れることを」
国内外で活躍するバイオリニストの澤田智恵さん代表の日本ウクライナ芸術協会が11日、ウクライナ現地の音楽家を支援するチャリティーコンサート「ウクライナへの祈り」(後援・城南信用金庫ほか)を横浜・青葉台の「フィリアホール」で行った。ロシア三大音楽院の1つで澤田さんの留学先、ロシア国立グネーシン音楽院卒業のウクライナ出身ピアニスト、シャポワロフ・レオニードさんとのシベリウス作曲ヴァイオリン協奏曲などの演奏や、ウクライナ戦禍の声を伝える朗読、バレエなども交え、500席ほぼ満員の観客を魅了した。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年3か月。平和への道のりが依然険しい状況のなか、公演には澤田さんの声掛けによって集まったウクライナからの避難者たちが参加。澤田さんと練習を重ねて親交を深めてきた16人が、日本語と母語で合唱を披露した。 彼らを代表してリーダーのナターリャさんがウクライナ語で舞台から挨拶を行い、澤田さんが訳す形でスピーチ。「多くの音楽家、歌手、詩人、演出家、バレーダンサーたちが今、戦争の前線にいます」と現状を説明。彼らを支援するコンサート開催に謝意を伝えた上で「戦争が終わったら私たちは故郷に帰りますが、日本と日本の皆さんへの感謝の気持ちは永遠に心に残る」と呼び掛けた。 さらに続けて「日本は世界で一番目に朝日に出会う国。全世界に恵みを与えてくれ、ウクライナは全世界にパン(の原料)を提供している。日本とウクライナの繁栄を祈り、平和が訪れることを信じています」と話した。 澤田さんは国立音楽大を卒業後、モスクワ音楽留学。帰国後、ウクライナが世界に誇るバイオリニスト、オレグ・クリサ氏に師事。17年からクリサ氏らを招聘しウクライナをテーマに主催公演を開始。18年に日本ウクライナ芸術協会を設立した。音楽を通し、ウクライナの魅力を伝える活動とともに、18年西日本豪雨被災地支援、20年日ウ医療従事者支援、22年からはウクライナ人道支援・音楽家支援等の公演を主催。次回は10月14日にウクライナの若き世界的ピアニストでショパンの名手、デニス・ヤヴォールスキー氏を招き、横浜・日吉にある藤原洋記念ホールで行う。
報知新聞社