【ハイライト動画あり】早稲田大学、春の早明戦で11年ぶりの勝利。ラグビー関東大学春季交流大会
後半開始、明大のアタックが勢いに乗り始め、早大は陣地深くまで攻め込まれる場面が増える。後半10分にはLO西浦剛臣(社4=ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール)が空中戦での危険プレーによる一時退場を言い渡され、10分間を14人で戦うことを余儀なくされる。
さらにこの直後、明大ベンチはWTB(ウィング)安田、CTB(センター)秋濱らを投入し、一気に追い上げを図る。そして迎えた16分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれ反撃のトライを奪われてしまった。しかし、早大は集中力を切らすことなく硬い守備を続け、相手のミスから徐々に陣地を回復していく。
20分には敵陣ゴール前でのラインアウトからモールを押し込み、再びHO佐藤がトライを決めた。明大の追撃の流れを断ち切ると、27分にはSO野中健吾(スポ3=東海大大阪仰星)がPG(ペナルティゴール)を沈め29-12。
さらに34分には敵陣10m付近の右サイドスクラムから、CTB金子礼人(法3=福岡・西南学院)が左サイドでゲインし起点を作り、ハイテンポで逆サイドに再展開すると、大外に待っていたのは、今試合で赤黒デビューを果たしたWTB田中健想(社1=神奈川・桐蔭学園)。
ルーキーらしいアグレッシブな動きで、ライン際のインゴールにボールをねじ込み36-12とリードを広げた。終盤に2本のトライを許したものの、明大の猛追を振り切った早大。36-26で試合を終え、関東大学春季大会開幕から3連勝とした。
モールからの失点はあったものの、規律を守りながら激しいダブルタックルを駆使し、明大のフェーズアタックを封じ込めた早大。セットプレーでも重量FW(フォワード)を圧倒し、春の山場である重要な一戦を見事な勝利で飾った。
今試合は選手たちの勝ちにこだわる姿勢が印象に残るゲームとなった。HO佐藤主将も「戦い続けるだけだと伝えていた」と語るように、気持ちを前面に押し出したプレーで勝利をもぎ取った。