メキシコ中銀、インフレ予想上方修正 物価状況踏まえ金利を調整
Brendan O'Boyle [メキシコシ市 29日 ロイター] - メキシコ中央銀行は29日に四半期報告書を公表し、2024年のインフレ率予想を上方修正した。 中銀の政策委員5人の間では、利下げ再開時期を巡り意見が分かれている。金利据え置きを決めた9日の金融政策会合の議事要旨で明らかになった。 メキシコのインフレ率はここ数カ月、コア指数が下落傾向にあるものの、総合インフレ率は上昇傾向にある。 総合インフレ率は昨年10月末に底入れしたが、5月前半には4.78%まで上昇した。中銀はインフレ率目標を3%(プラスマイナス1パーセントポイント)としている。 中銀は現在、第4・四半期の平均年間インフレ率が4.0%になると見込んでいる。2月の前回報告書では3.5%と予測していた。 年間コアインフレ率の予想は前回の3.5%から3.8%に引き上げた。コアインフレ率は5月上旬時点で4.31%だった。 中銀は報告書で「理事会はインフレ圧力を注意深く監視し、今後はインフレ見通しを評価して政策金利の調整について議論する」と説明した。