前週は“発熱”で途中棄権 再スタートの山下美夢有「いい成績を残したい」
<富士通レディース 事前情報◇10日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72> 吉田優利が日本ツアーにスポット参戦【写真】 前週の「スタンレーレディスホンダ」を発熱のため、第1ラウンドの途中で棄権した山下美夢有は、熱も下がって戦線復帰。週末は休養に充て、今週火曜日から会場で練習を再開。状態はまだ万全とは言えないものの、2位7回、3位1回とあと一歩のところで届かない今季初優勝を目指して再スタートを切る。 前週は悪天候の影響で初日がサスペンデッド。山下は9ホールを消化して1アンダーと順調な滑り出しを見せていたが、2日目のプレー再開前に棄権した。「ラウンド中はそこまでではなかったんですけど、終わってから特に頭が痛くなって…。試合モードに入っているので、気持ちをしっかり持ってやってるんですけど、今回はさすがにしんどかったので、疲れも出ているのかなと思います」。 39度の高熱が出たこともあり、週末は自宅で回復に努めた。まだ、鼻声だったが、かなり体調は戻っているようで「犬に癒されたんで、だからすぐに治ったと思います」と笑顔を覗かせた。 来季からの米女子ツアー参戦に向け、国内のシーズン終了後には来季の出場権をかけた最終予選会(12月5~9日)が控える。「とりあえず、ショットの感じを直して、いい状態で迎えたいです」。シーズンを戦ってきた疲れもあるが、コンディションとともに、ゴルフの調子を整えて、出場権をかけた戦いに臨むつもりだ。 もちろん、今大会を含めて残り7試合となった国内ツアーでもしっかり結果を残したいところ。「残りも少ないのでいい成績を残したい。勝ちたい? そうですね」。国内だけでなく、海外メジャーでもポイントを積み重ね、メルセデスランキング2位につけている一方で、今季は未勝利。抜群の安定感を証明するデータではあるが、そろそろあと一歩をクリアしたいところだ。 回復途上で迎える今大会ももちろん目指すところは優勝だ。数日間、クラブを握れなかったこともあり「ショットの状態はまあまあという感じ」としながらも「優勝争いをするためには伸ばさないといけないと思うので、しっかりスコア作りをして頑張りたいと思います」。過去2年はいずれもシーズン5勝を挙げてきた絶対女王。今季もこのままでは終われない。(文・田中宏治)