“脱マドリー・脱バルサ”がもたらしたスペイン代表の偉業。ククレジャ、ファビアン、オルモらは過小評価されていた【現地発コラム】
過小評価されていたデ・ラ・フエンテ監督が能力を最大限に引き出した
グアルディオラ監督の指導を受け、過去3シーズン、チャンピオンズリーグ(CL)でマドリーと熱戦を繰り広げたマンチェスター・シティに所属するロドリはある程度、認知されていた。しかし、マルク・ククレジャ、ファビアン・ルイス、ダニ・オルモといったその他の海外組は、適切な評価を得ていなかった。 チェルシーでのククレジャ?まあ、悪い場所ではないが、ラ・マシア出身者がバルサを追い出されたとしたら、それなりの理由があると思われていた。ファビアンがパリSGに?どうぜカタール首長が気まぐれで獲得した選手の1人に過ぎないと考えていた者は少なくなかった。 ライプツィヒのオルモ?しょせんバルサで実力を評価されず、クロアチア、そしてブンデスリーガの泡沫で未来を切り開くしかなかった選手という位置づけだった。サウジアラビアに行ったエメリク・ラポルトは、言わずもがなだ。 他は?いずれもラ・リーガの価値あるクラブに所属する優秀な選手たちだが、結局のところ、マドリーとバルサが主役の映画のエキストラ、人気ドラマを展開するために必要な背景、風景といった認識だった。ロドリを除けば、世界有数のトップクラブでプレーしているのは、ダニエル・カルバハル、ナチョ、ラミネ・ヤマル、そして怪我でどっちつかずの状態が続いているペドリだけだった。 しかしいざ蓋を開けてみると、フランス代表から招集されず、スペインに鞍替えしたラポルトとルビン・ル・ノルマンの両CBでさえ、優れた芸術的レベルとまではいかなくとも、極めて信頼性の高いプレーを見せた。今大会でセンセーションを巻き起こしたニコ・ウィリアムスはその2つを両立させた。 それは、彼らの多くをアンダーカテゴリー時代に指導し、これまた過小評価されていたデ・ラ・フエンテ監督が、その能力を最大限に引き出し、調和させることができたからに他ならない。マドリーやバルサの向こうにもサッカーがあり、選手たちがいる。我々が今回のEUROまで気にも留めようとしなかったことだ。 文●アルフレッド・レラーニョ(エル・パイス紙) 翻訳●下村正幸 ※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
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