「応援されないチャンピオンになりたい」風戸大智は“同じ景色”を見せるための生贄!?藤田ミノルがBASARA5・28新木場に向け意気込み
「応援されないチャンピオンになりたい」風戸大智は“同じ景色”を見せるための生贄!?藤田ミノルがBASARA5・28新木場に向け意気込み 【写真】藤田ミノルのデビュー20周年
1・7新木場でFUMAを破りユニオンMAX王座初戴冠を果たした藤田ミノルは、その後3度の防衛を重ね、王者としてBASARAをけん引してきた。4度目の防衛戦の相手となるのは奇想天外な独自の世界観を持つ風戸大智。いわく「一番の怖い相手」に藤田はどう向き合うのか、5・28新木場に向け、意気込みを聞いた。 ――風戸選手が4・30新木場で挑戦表明をおこないましたが、そのときはどう思われましたか? 藤田 あんまり調べてないんでわかんないですけど、私がチャンピオンになってから風戸さんがXで「オレも挑戦するように鍛錬するぞ」みたいなのを見かけてて。直前とかじゃなくてけっこう前の段階で書いてた気がしますけど、そのときから嫌だなぁと思ってました。 ――藤田選手の2月20日の防衛戦を見た風戸選手はXで、「ベルトも狙えるぞ」とポスト。3月19日の試合後にも王座への意欲をみせていました。 藤田 風戸さんとシングルで2回くらいやったことあるんです。 ――'21年4・4浜松、'22年2・11高島平でシングルマッチをおこなっていますが、どちらも藤田選手が変型サムソンクラッチで勝利しています。 藤田 勝ってるんですけど、なんかどうやって勝ったのか思い出せないくらい。ずーっと困惑してたような、試合でずっとあの感じなんで。ジャッキー・チェンのNGシーンみたいな。 ――なるほど、風戸選手の印象あらためて伺えますか? 藤田 アジカンに入る前からある程度おかしかったんですけど、でもあの人24時間おかしいわけじゃないんですよ。昼間はベストストレッチで働いてて、ずーっとおかしかったらあきらめられるんですけど、あの人普段まともなので、それこそ振り幅じゃないですけど、それがあるから余計に恐ろしい。お客さんは普段からあの人頭おかしいんだろうなと思ってるんでしょうけど。 ――そのようなイメージがあるのではないかと。 藤田 はい。誰が見てもあの試合を見たらそう思うと思うんですけど。でも24時間あれじゃないので、逆に24時間あれだった方がまだいいんです。あきらめがつくんです。そういう部分で嫌っていう感じですね。 ――木髙イサミ選手も5・11高島平で、「(防衛戦で藤田選手は)苦戦するんじゃないか」とおっしゃっていました。 藤田 ずっと苦戦してます(笑)。 ――過去のシングルで苦戦したと。 藤田 してましたね。言われなくてもですね、苦戦してるよとお伝えください。 ――5・11高島平でイサミ選手を破り、正式に次期挑戦者となった風戸選手に藤田選手は「心を折る闘いになる」とおっしゃっていました。 藤田 でも私のなかでは心を折ることはないかなって、向こうの。こっちが折られないようにどうするかって。正直なことをいえばですよ、心を折れるなら折ってみたいですけど、なかなか難しいんじゃないかな。 ――風戸選手には独自の世界観があります。 藤田 そうですね。やっぱそれこそ風戸さんって誰とも似てないので、私も風戸さんがユニオンMAXを巻いたらそりゃ面白いだろうなとは思いはしてます。 ――藤田選手的には譲れないところではあるかと思いますが…。 藤田 私個人としては譲るなら風戸さんがいいなとは思うんですけど、でもユニオンMAXの歴史だったり、これまで負けてきたチャレンジャーに申し訳ない。その人たちが許さないかなと。私は負けないように守らないといけないかなと。 ――いままでの防衛戦と比べるとまた違うカラーの強敵というイメージです。 藤田 いままでの選手、ベルトを取ったFUMAさんとか試合をしてみるとやっぱりみんな想像以上なんですけど、ある程度はイメージできるんです。でも風戸さんの場合は試合見たところでイメージできないし、もっとヘンなことをしてくる可能性だってあるんで。対策はできないです、まったく。イメージが1ミリも湧かない。なので本当に恐ろしいですよね。 ――ありがとうございます。では最後に5・28新木場に向け意気込みを伺えますか? 藤田 お客さん的にも防衛戦4回目でそろそろ新しいチャンピオンが見たいと思うし、やっぱり流れって早いから。こんだけ言っても防衛戦のスパンが短いから、そんなに期間的にはあれでも、これだけ防衛戦をやったらそろそろ新しいチャンピオンが若干見たくなってきてるような感じもするんですけど。自分自身で想像できなかった挑戦者が続々と現れてきて、なんとか防衛してるんですけど、そろそろお客さんは違う景色を見たくなってると思うので、それをさせたくないなと。 ――現在のプロレス界ではどの団体も新たな流れが生まれ始めていますが、あえて同じ景色を見せると。 藤田 はい。同じ景色を見せてあげる。 ――1周回って新しい発想なのかもしれません。 藤田 また来月もオレがチャンピオンとして出てきてやる、そういった意気込みですね。やっぱりちょっとまだ応援をされてるので、「本当に負けろよ」「挑戦者もっと頑張れ」と言われるぐらい防衛していきたいなと。そろそろもうちょっと頑張ったら(8・4)後楽園ホールまでチャンピオンでいれるので。あんまりそこばっかりに目を向けていられないですけど、まだ先の話ですし。 ――BASARAのビッグマッチでも王者としてリングに立ちたいということですね。 藤田 そうですね。そこで大ブーイングを浴びるようなチャンピオンになりたいです。そんな別に悪いことはしようと思わないんですけど、応援されないチャンピオンになりたいなと。毎月同じ景色を見せていく。お客さんの意識を変えるくらいのチャンピオンになりたいですね。「藤田ガンバレ」と誰も言わなくなるような。風戸さんはいままでで一番怖い相手ですから、生贄になってもらう。いままでと同じ景色を見せますよ。
週刊プロレス編集部