記録的低迷の西武は大学屈指のスラッガーを確保か ドラフトまで1か月半、各球団の1位候補を予想【パ・リーグ編】
プロ野球のドラフト会議まであと1か月半となった。この時期は夏の甲子園が終わり、大学の秋季リーグが始まる頃。スカウトは高校生のチェックはあらかた終わり、大学生の最後のひと伸びを見定めている。今回は現段階における、パ・リーグ6球団のドラフト1位候補を考えてみたい。なお、9月15日現在のリーグ首位から順に紹介する。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 ■ソフトバンクは「ポスト今宮」として宗山 ソフトバンクは小久保裕紀監督1年目でリーグ優勝をほぼ手中にしている。得点は最も多く、失点は最少と、理想的なチームが出来上がっている。戦力にも隙が見当たらない中、今年は「ポスト今宮健太」の大本命として宗山塁(明治大)が良いのではないか。遊撃守備は今のプロ野球に入っても三本の指に入りそうなほどの技術を持ち、打撃もシュアで広角に打球を飛ばす。 新庄剛志監督3年目で集大成の年を過ごす日本ハム。2年連続最下位から躍進を遂げ、投手・野手ともに戦力の底上げがなされている。来季以降も勝負のシーズンが続きそうで、1位は即戦力の選手を指名したい。その中で有力なのは宗山だろう。二遊間の確固たるレギュラーが不在のチーム状況で、宗山はセンターラインの強化にうってつけだ。 ロッテはCS争いの渦中におり、なんとか2年連続のAクラスを確保したい。このチームは吉井理人監督にしかできない投手運用が生命線で、ここの戦力強化が最優先になるか。また、佐々木朗希のメジャー挑戦も視野に入れないといけない。そうなると、金丸夢斗(関西大)の指名がベターだろう。 ■オリックスは西川を指名か 今江敏晃監督1年目の楽天は勝率5割前後を行き来しており、健闘していると言って良い。投手・野手ともに選手層の薄さがウィークポイントに挙げられる中、すぐ戦力になるような者を確保したいところ。投手なら先発・リリーフどちらもいける中村優斗(愛知工業大)、野手なら宗山に入札しそうだ。 リーグ3連覇から一転、下位に沈むオリックス。T-岡田、安達了一に比嘉幹貴と、長年チームを支えたベテランが相次いで引退を表明。新たな時代を担う逸材を獲りにいきたい。最有力は西川史礁(青山学院大)か。大学屈指のスラッガーを引き入れて、貧打にあえぐ打線の強化に繋げたい。 記録的な低迷に陥る西武は、シーズン途中で松井稼頭央監督が休養。渡辺久信GMが現場復帰するという異例の事態となった。スタッツを見てもオリックス以上に貧打が深刻で、2ケタ本塁打を放った選手はゼロ。長距離砲の獲得が急務だ。西川か渡部聖弥(大阪商業大)を確保して、打線の軸に育て上げたい。 ■パ・リーグ各球団の1位入札予想(9月15日現在) ・ソフトバンク:宗山塁(明治大・遊撃手) ・日本ハム:宗山塁(明治大・遊撃手) ・ロッテ:金丸夢斗(関西大・投手) ・楽天:中村優斗(愛知工業大・投手)か宗山塁(明治大・遊撃手) ・オリックス:西川史礁(青山学院大・外野手) ・西武:西川史礁(青山学院大・外野手)か渡部聖弥(大阪商業大・外野手) [文:尾張はじめ]