新井広島は変われるのか 派遣人数減らしてフェニックス・リーグに臨んだ現状
広島は今季、2年ぶりのBクラスでシーズンを終えた。最終戦後、新井貴浩監督(47)は来季へ向けて「変わらないといけない」と宣言。7日から行われている「みやざきフェニックス・リーグ」には少数精鋭で臨み、打撃練習の時間を増やすなど早速、改革を進めている。 【写真】今秋完成したウエート場 広さ2倍 空調設備も完備で環境面も強化 チームの未来を背負って立つ若鯉たちが、宮崎で野球漬けの日々を送っている。高2軍監督は「練習量は多くなっている。みんな壁に当たるんだけど、(1軍に)定着できる選手はそこを乗り越えていく。みんなには乗り越えてほしい」と期待を込めた。 新井監督が秋季キャンプでの練習量増を明言した中、2軍でも今秋から改革が行われている。まずはフェニックス・リーグへの派遣人数だ。昨秋の31人に対し、今秋は25人。福地2軍打撃・走塁コーチは「チームで1番若い年齢層だけを連れてきている」と話すように、最年長は26歳の益田。実戦機会や練習時間を確保するため、少数精鋭で臨んでいる。 昨秋もフェニックス・リーグに参加した二俣は、肌で違いを感じ取っている。朝7時半に球場入りし、まずはマシン打撃。その後は複数ポジションでノックを受け、12時30分からの試合に備える。試合後もフリー打撃1カ所、ロングティー3カ所、ティー打撃2カ所でひたすらバットを振り続け、練習が終わるのは17時過ぎ。「質より量をやっていくしかない。上の人に負けないために、量をやって追い越せるように」と目をギラつかせている。 施設面でも変化があった。球場内にあったウエートルームを新設。球団が日南市に要望し、今年9月に完成した。広さは約2倍になり、空調設備も完備。技術だけでなく、フィジカル面でも成長できる環境が整った。 試合でもクールごとに指示が与えられる。7日からの4試合は特に制限を設けなかったが、12日からは「変化球を狙うとか、初球を振るなどルールや縛りを設ける」と福地コーチ。より実戦的な経験を積ませていく構えだ。 「このメンバーから1人でも多く押し上げていけるように。それがチームの力になるし、勢いを生む」と同コーチ。来季の逆襲へ向けた改革は、すでに動き出している。