「ジャパンヘアドレッシングアワーズ」の北海道・東北ブロックで最優秀賞を受賞した下山さん

　青森県弘前市の美容室「DRAW＆CO.（ドローアンドコー）」のオーナー兼美容師・下山浩二さん（43）が、ヘアアレンジの技術や芸術性を競う「ジャパンヘアドレッシングアワーズ」で、北海道・東北ブロックの最優秀賞を受賞した。同大会は美容業界で最も権威があるとされ、青森県の美容師が同ブロックの最高賞に輝くのは初。下山さんは「自分の活動で、若者が美容業界に興味を持つきっかけになれば」と話した。 　大会は今年で35回目。国内を七つのエリアに分けたエリア部門には全国から約650人がエントリー。北海道・東北ブロックには87人が出場し、審査の結果、8月には9人に絞り込まれた。11月11日に東京都で行われた授賞式で最優秀賞が発表された。 　下山さんは6度目の出場。「ファルコン（タカ）」をテーマに、躍動感あふれるウィッグを約1カ月かけて作り上げた。毛束の繊細さや暗くても柔らかく見える色作りを大切にしたといい、「手応えを感じたが、最優秀賞を取れるとは思っていなかった。本当にうれしい」と喜びを語った。 　下山さんは「地元の美容師たちの希望になりたい」との思いから、全国各地の講習会やコンテストに積極的に参加し、腕を磨いている。美容業界を目指す若者が県外に進学したり就職したりすることについて「『地元で働きたい』と思わせることができない私たちに責任がある」と強調。「地元からでも結果を出せるということを知ってほしい。自分の活動を通して、美容業界に興味や憧れを持ってもらいたい」と期待を込めた。