正智深谷、武南の2連覇を阻止 2年ぶりVに前進
令和6年度関東高校サッカー大会埼玉予選は4月20日、準々決勝4試合が行われベスト4が決まった。4月27日の準決勝は正智深谷-聖望学園、東京成徳大深谷-立教新座の顔合わせとなり、勝者2校が本大会(5月25~27日・千葉県)の出場権を獲得する。 【フォトギャラリー】武南 vs 正智深谷 2年前の決勝を争った武南と正智深谷の決戦は、前々回大会優勝の正智深谷が3-1で勝ち、武南の2連覇を阻んだ。 浦和東との1回戦、早大本庄との2回戦をともに4-0で快勝した正智深谷は序盤から好機をつくった。前半3分にMF赤川空音(3年)のパスから、MF近藤七音(3年)が強シュート。FW栗原寛人(2年)は6分のGKの正面を突く一撃に続き、19分には主将のMF大和田悠(3年)の右クロスを合わせたが、惜しくも左へ外れた。 いいリズムで迎えた前半27分、近藤の絶妙な縦パスから右サイドを抜け出した赤川が、相手GKと交錯する寸前、無人のゴールに技ありのループシュートを沈めて先制した。 武南は前半15分にMF畑乙樹(3年)の左ロングスローから左SB田中理月(2年)が打ち、18分には右SB中村優雅(2年)の右クロスをFW小田村直澄(2年)が合わせたものの、GKに捕球されて得点できなかった。 しかし先制されてから3分後の30分、畑が左サイドから持ち上がって最終パスを送ると、MF佐藤颯(3年)が右足でミートして同点ゴールを決めた。 前半は両チームともビッグチャンスはそれほどなく、ほぼ互角の内容を演じて1-1で折り返した。 後半は半ば過ぎまで武南のペースで進んだ。FW大熊來瑠(3年)や畑のドリブルと相手守備陣の背後を通すパスで好機を築く。8分に畑の左クロスから小田村、17分には大熊がドリブルで突破し、ゴール右上を狙う巧妙なシュートを放ったが、GKの好守に阻止された。 正智深谷は後半最初の得点機をものにして決勝点を奪った。27分、FW中島亜漣(3年)の突破が反則を誘い、ゴールやや右21メートル付近でFKを獲得。左SB鹿倉颯太(3年)の左足シュートが直接ネットを揺すった。さらにこの3分後、鹿倉の蹴った右CKを右SB長南結人(2年)がヘディングでそらすと、これが相手DFに当たりオウンゴールで3点目をものにした。 武南は後半に5人のフレッシュな選手を投入し局面打開を図ったが、正智深谷の堅陣を崩せなかった。 昨年は準々決勝で東京成徳大深谷に完敗したが、2年ぶりのベスト4進出。小島時和監督は「この時期ですからね、お互いチームになっていないのでミスをどれだけ少なくやれるかがポイントでした。攻撃に関してはもっとサイドを使ってほしかった」と注文をつけたが、準決勝進出には満足していた。