製造に3週間・10万円かかる『培養肉』 史上初めてテレビで焼いてみた 2050年には「家庭で肉を作れる」ようになるか
万博に向けて大きな注目を集めている『培養肉』。その研究を進めている大阪大学大学院 工学研究科 松崎典弥教授に、培養肉とともにスタジオに来てもらった。 製造に3週間・10万円かかる『培養肉』 史上初めてテレビで焼いてみた 関西テレビ 吉原キャスター:研究現場を取材したことがあるのですが、作るのに大変な苦労をされているんです。スタジオに持ってきてもらった培養肉は、指の第一関節ぐらいの大きさで、赤い部分が血管とか筋肉の繊維で、白い部分が脂肪の繊維です。3Dプリンターで作って、1本ずつ組み立てるんですよね。 大阪大学大学院 工学研究科 松崎典弥教授:これは繊維が30本ぐらい。束ねるのに1時間ぐらいかかっています。培養する時間も全部合わせると、3週間ぐらいかかってしまいます。
■焼くと「ちょっと和牛の甘いような香り」
3週間ぐらい時間がかかり、コストは10万円ほどだということで、いまは大変貴重な培養肉。 スタジオにフライパン用意し、この培養肉を焼いてみようと思うが、こういった形で培養肉を焼かれたことはあるのだろうか? 大阪大学大学院 工学研究科 松崎典弥教授:初めてですね。実験では何回かありますけど、こういうテレビではないですよね。 培養肉を吉原キャスターが熱したフライパンに乗せると、さっそくジュージュー音を立て、煙も上がってきました。 しだいに香りも漂ってきて、吉原キャスターは「ちょっと和牛の甘いような香り」だと言う。大変おいしそうなのだが、今回用意していただいたものは、残念ながら食べられないということだ。
■万博では「ステーキサイズ」の培養肉を展示
万博での披露が期待される培養肉だが、松崎教授が思い描いている今後のロードマップとして、まず2025年に開催される万博ではステーキぐらいの大きさの培養肉を展示する予定だという。今は小さなものでも3週間ぐらいかかるということだが、万博に間に合わせるためにどのような研究をしているだろう? 大阪大学大学院 工学研究科 松崎典弥教授:束ねるのを『手作業で』と言いましたけれども、それを自動化をして、短時間で束ねられるようにする研究をしております。 (Q自動化でだいぶ早くなる?)そこは非常に期待されると思います。