転職サイトで「年収応相談」という求人をよく見かけます。これは相場よりも高い給料をもらえる可能性があるということでしょうか?
求人募集を見ていると「年収応相談」と記載されていることがあります。該当の記載を見かけた際「自分の希望に添った年収にしてもらえるのではないか? 」と期待する人もいるでしょう。 しかし「年収応相談」には、さまざまなニュアンスが含まれている可能性があります。そのため、必ずしも希望の年収をもらえるわけでない点には注意が必要です。 今回は、年収応相談の隠された意味と、このような求人に対しどのように対応すればよいかご紹介します。 ▼早めに転職が決まったら「受給できる手当」を確認しよう!
「年収応相談」の意味は?
年収応相談には、大きく分けて3つの考え方があるようです。 ■求職者の経験や年齢で変わる可能性がある 求職者の経験や年齢で年収が変わる可能性がある場合、年収応相談と記載している場合があります。 中途採用の場合、求人に応募してくる人材の年齢や経験はさまざまです。同じ職種の経験が10年以上あるベテランと、未経験の場合とでは、同じ年収にすることは難しい傾向があるため、採用する人材によって年収を変えることを想定した求人を出すこともあるでしょう。 この場合、希望が必ず通るわけではないものの、求職者の希望を聞く意思があるとも考えられます。 ■求人募集している職種の「社内での価値」を把握できていない 求人募集している職種が、会社にとってどの程度の価値があるのか把握できていない可能性もあります。 その職種の適性年収を把握していないということは、入社後もどんなに努力をしても「収入アップが見込めない」「キャリアアップできない」など、自身の働きを正しく評価してもらえない可能性があります。このような会社で働いた場合、自分自身の価値を下げてしまうおそれがあるため、注意が必要です。 ■できるだけ少ない年収で採用しようと考えている 「年収応相談」の求人は、求職者の希望を聞いて、できるだけ少ない年収で採用しようとしている可能性もあります。 求人に年収500万円と記載すると、前職の年収が500万円以下の人は、無条件に年収がアップします。企業側はこのような事態を避け、求職者が妥協できる最も少ない額で採用するために「応相談」と記載している可能性があるのです。 この場合、素直に希望年収を言ってしまうと、企業側は本来それ以上出すことを想定していたとしても、求職者が提示した額で採用する可能性があります。このことから「年収応相談」は求職者にとって、非常に不利な交渉となってしまうかもしれません。