世界ラリー選手権で“ペースノート忘れ”の珍事 あわや走行不能の失態も“スマホ”で対処…異例の車載映像が話題に
【WRC】第5戦 ラリー・ポルトガル(5月9日~12日) 2024年の世界ラリー選手権(WRC)第5戦、伝統のラリー・ポルトガル。ラテンの国の熱狂的な観客が見守るなか、トヨタのエルフィン・エバンスがラリーカー必須のアイテムを失ったまま走行する異例の珍事が起こった。 【映像】ノート替わりに“スマホ”駆使 激揺れ車内の珍光景 初日を終えてトヨタは、セバスチャン・オジエが2位、日本人期待の勝田貴元が4位、カッレ・ロバンペラが5位と上位につける。エバンスは8位とやや出遅れたが、デイ1はSSを一つ消化しただけに過ぎず、デイ2での挽回が期待された。 10日のデイ2は「フィゲイラ・ダ・フォス」の街をベースに、4本のグラベル(未舗装路)コースを2回ずつ走行する日程。SS7は折り返しひとつ目のSS(スペシャル・ステージ)だが、なんとエバンスのコ・ドライバーであるスコット・マーティンが、走行前の受付を済ませた際に、運営のデスクにペースノートを置き忘れてしまう。 コ・ドライバーは、走行中に助手席からドライバーへ様々な指示を出すナビゲーター役。的確かつ迅速な指示をするため、重要なコース情報が詰まったペースノートを走行中もずっと手にしている必要がある。 つまりペースノートがなければ、ドライバーに指示が出せず、コース情報も提供できないためドライバーは正確な状況を把握できない。現代のラリーではこれがないと、全開で走るのは実質的に不可能だ。 しかし、スコット・マーティンはペースノートの情報を自らのスマートフォンに入れていた。走行中、両手でしっかりスマホを掴み、身体を激しく揺られながらも情報を読み取って、ドライバーのエバンスに伝えたのだった。 このエバンス&マーティンコンビの走行シーンを観たラリーファンからも「勝負できてるのほんとすごいわ」、「いやー信じられん」、「スワイプ難しそうだが」、「すげーな」、「これで1分ぐらい遅れたはず」と驚きのコメントが寄せられている。 (ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC
ABEMA TIMES編集部