プレオープンから大盛況!「すき家」台湾上陸
7月10日、ゼンショーホールディングスの展開する牛丼チェーン「すき家」の台湾第1号店がオープンした。プレオープンでは大きな反響を呼んでいたが、今後はどう展開していくのか。現地法人の西川洋司董事長(取締役会長)に聞いた。 ■1日1300杯 想定以上の反響に驚き 7月10日午前、繁華街からは少しはずれた台湾MRT(新交通システム)古亭駅近くの「すき家」店舗には、オープン前から30人ほどの列ができていた。午前9時に開店すると、店内はたちまち大盛況。平日の午前中にもかかわらず、ほぼ満席の状態が続いた。 「まさか、ここまで支持をいただけるとは思っていませんでした」(西川董事長)。7月3日と4日のプレオープンでは1日あたり1300杯の販売を記録。想定していた1日1000杯を大きく上回っている。 ■台湾に根付く「丼文化」が追い風に もともと台湾の食文化は、牛丼と相性が良い。「台湾の家庭料理に、魯肉飯(ルーローファン。豚肉の細切れを甘辛く煮込み、白米にかけたもの)というものがあります。その延長として、牛丼という料理も受け入れてもらいやすいのでは」(西川董事長) 。 また、日本の牛丼チェーン「吉野家」(吉野家ホールディングス)が1987年から台湾で営業しており、牛丼の知名度がすでに高いことも追い風となっている。
■ライバルに価格で対抗 目標は100店舗 ライバルの吉野家に対し、すき家は低価格路線を打ち出した。吉野家の並盛り牛丼が95台湾元(約322円)なのに対し、すき家の並盛り牛丼は69台湾元(約234円)と、大きな差がある。「現地の物価に合わせて価格設定をしました。利益を考えるとギリギリのラインです」(西川董事長)。 また、現地の人に馴染みをもってもらうため、台湾でよく食べられている空心菜(コンシンツァイ。青菜の一種)のおひたしといった、ご当地メニューも用意した。「ただ、届けたいのはあくまで"日本の味”。今後はお客さんの反応を見ながら、日本のメニューを中心に増やして行きたい」(西川董事長)。 今後2~3年で20店舗、10年で100店舗の展開を目指すというすき家。出だしは好調、このまま台湾人の胃袋を掴めるか? ※レートは7月10日の為替相場より、1台湾元=3.39円で計算。 (TomoNews/台湾)