ハモやエイ…「クセモノ」魚介類を有効活用 フードロス削減めざし、卸売市場に専門飲食店
運営や店舗プロデュースには、情報誌出版や飲食業などを展開する「ナイスタウン」や高松市内のデザイン会社「人生は上々だ」が協力。同社の村上モリロー社長によると、店名の「クセモノ」は、「『この魚はいい意味でもクセモノですね』という地元漁師の言葉がヒントになった」という。「サステナブルという言葉を意識して使わなくても実現できている社会を目指したい」と話した。
■卸売市場再整備計画見据え
市中央卸売市場の青果棟は、7年に現在地から東に4キロほど離れた場所に移転予定。その青果棟の跡地に水産物棟を新築移転し、余剰地で海や船にちなんだ多様な活動ができるエリアを整備する計画もある。
JTBは市場への新たな人流創出、地域のにぎわいづくりを狙い、市と包括連携協定を締結。山梨県での観光交流拠点の整備など、地域の資源を活用した観光サービスの開発は全国の同社支店で進められているが、社会的課題のSDGsを意識したフードの提供や船旅の提案などは高松支店独自の取り組みだという。
浜田充支店長は「来年は瀬戸内国際芸術祭と大阪・関西万博が開催される。インバウンド需要も見据え、市中央卸売市場が持つ特性を生かし、持続可能な地域づくりに取り組んでいきたい」と意気込んでいる。
(和田基宏)
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「クセモノズ」の営業時間はランチ・カフェ午前11時~午後2時半ラストオーダー。ディナー(金、土、祝前日のみ)は午後6~9時半ラストオーダー。水曜定休。