トヨタ/日産/ホンダの「強みと弱み」がヤリス/ノート/フィット比較で露わに
価格はガソリン車が172万0400円~250万6900円、e:HEVが213万8400円~284万6800円で、試乗車はFFの「e:HEV HOME BLACK STYLE」で237万0800円である。 3台とも発売は同じ2020年。グローバルカーであるヤリスとフィットは、ガソリン車とハイブリッド車を用意しており、ほぼ日本向けのノートはハイブリッド専用車となる。価格は、エンジン車が150万円から250万円ほど、ハイブリッドが200万円から280万円といったところだ。
■絶好調のヤリスとノート。苦戦するフィット ヤリスの販売は絶好調で、2020年のデビュー年から現在まで、連続して登録車の年間販売台数ナンバー1をキープしている。2024年度上半期(4月~9月)の販売は、2位で7万3052台だ。 ただし、販売数はハッチバックのヤリスだけでなく、SUVのヤリスクロスとスポーツモデルのGRヤリスも含む。ヤリス単体では、半数の3万6000台前後だろう。 ノートの販売も、まずまずだ。2022年度の国内販売における電動車販売台数でナンバー1を獲得。2024年度上半期の販売は4万8339台で、4位だった。
ハッチバックのヤリスよりも、数多く売れていると考えていいだろう。登録車コンパクトハッチバックの“実質ナンバー1”といえる。一方、フィットは苦戦中だ。 初代や2代目は年間20万台以上も売れる大ヒット車であったが、先代の3代目から販売は減少傾向で、現行モデルの2024年上半期は3万1556台の販売で14位だ。ただし、今年の販売は前年比125.4%と上向いている。今後に期待といったところだろう。 デザインは三者三様で、はっきりとした違いと個性を感じることができる。精悍なヤリスにモダンなノート、そしてシンプルに仕上げたフィットという具合だ。
インテリアを見ると、ヤリスは真っ黒な内装でスポーティな雰囲気。ノートはインテリアもモダンな仕上がりで、フィットはシンプルでセンスがよい。3車ともエクステリアとインテリアのデザインは、同じ方向を向いているといえる。 クルマ全体のフォルムを横から見ると、ヤリスは明らかに他の2モデルと異なる。ルーフが短く、車体後部の上側がナナメにカットされているプロポーションだ。 ノートとフィットはルーフが長く、車体後部はより垂直に近い。ルーフの長さは後席と荷室の空間に直結する。つまり、ヤリスは後席頭上から荷室までの空間が、狭いのだ。