智弁和歌山の池田泰騎投手（２年）＝和歌山市冬野の同校で、砂押健太撮影

　◇本番の雰囲気味方に　池田泰騎投手（２年） 　元サッカー日本代表主将、長谷部誠選手の著書を通学中の電車内で読んでいる。自己管理の方法などを参考に、練習後や入浴後に入念なストレッチを取り入れた。役に立つと思ったものは貪欲に吸収している。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 　最近、投球フォームを修正した。体重移動がうまくいかず、ボールに力が伝わっていなかった。中谷仁監督のアドバイスで、踏み出す足の幅を一足分広くした。ボールをリリースする位置が前になり、低めにコントロールできるようになった。 　昨春のセンバツでは甲子園の雰囲気にのまれ、思うような投球ができなかった。昨夏はベンチ外で悔しい思いをした。この春は「甲子園の雰囲気を味方につけるくらいの投球を見せたい」。 　◇チームのため全力で　立花裕也選手（２年） 　中学生の時から体が大きく、力があった。てんぐになり、練習後のグラウンド整備をおろそかにしたり、試合中に汚いヤジを飛ばしたりしていた。 　そんな自分を折に触れて厳しく叱ってくれたのが、当時の監督だった。反発もしたが、それ以上に「自分を分かろうとしてくれている」と愛情を感じ、野球に臨む態度を改めた。現在も交流があり、悩んだ時はアドバイスをもらう。 　パワーには自信があったが、精鋭が集まる智弁和歌山に入学すると、力不足を実感させられた。「努力が足りていない」。長所を伸ばそうと、背筋や体幹を鍛え、懸命にパワーアップを図ってきた。今は「チームのために全力で役に立つ」ことだけを考えている。