FW関塚力登の2得点を含む狙い通りの3ゴールで山梨学院が桐光学園に逆転勝利
4月27日、高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2024関東2部の第4節・山梨学院と桐光学園の一戦が行われ、先制を許した山梨学院が後半3得点を挙げ見事な逆転勝利を挙げた。 【フォトギャラリー】山梨学院高等学校 vs 桐光学園 「後半立ち上がりの集中力の無さがゲームを難しくさせてしまい、勿体ない90分だった」と桐光学園・鈴木勝大監督が悔やんだようにあっという間の逆転劇だった。 開幕から3試合負けなしの山梨学院に対して、前節でリーグ戦初勝利を挙げた桐光学園。勢いを今後に繋げる意味で双方にとって重要な一戦は、桐光学園のキックオフで始まった。序盤から順位の勢いそのままに長短のパスを駆使し両サイドから崩しにかかる山梨学院。21分には右サイドを崩したFW19阿部海翔の折り返しをMF15細田康貴が合わせるが、これはポストを叩き先制することができない。その後も山梨学院の時間帯が続くが、桐光学園も球際の粘りを見せ決定機を作らせない。 すると39分、桐光学園はカウンターから左サイドをドリブルで深く攻め上がったMF10吉田晃大がゴール前に折り返したボールをFW11浦上大和がシュート。一度はDFに阻まれるものの、溢れ球を拾った浦上が今度は落ち着いて決め、桐光学園が先制し1点のリードで前半を折り返す。 ペースを握りながらも追う展開となってしまった山梨学院だったが、後半開始早々の46分、右からの長いアーリークロスを逆サイドに走り込んだFW11関塚力登が合わせ試合を振り出しに戻すと、51分にも「常に(ゴールは)狙っています」という関塚が難しい体勢から再びゴールネットを揺らし、あっという間に試合をひっくり返した。 立て直しを図りたい桐光学園は、63分MF16阿部凌磨を投入4バックに変更し攻撃に厚みを加えるが、山梨学院もFW30朝倉聡を送り、前線に起点を作り追加点を狙う。だが、共にフィニッシュには至らず試合は膠着したまま終盤へ。 すると84分、山梨学院は右からのクロスを朝倉が折り返したボールをFW9小河原瑛太が合わせリードを広げる。しかし、桐光学園も諦めない。88分、吉田の推進力からロングスローのチャンスを掴むとDF7増田遥希が放った一投はゴール前の混戦を抜けるとその裏に飛び込んだ吉田がこれを頭で押し込み1点差に。桐光学園は、更にドリブラーのMF13五十嵐将を投入しゴールをこじ開けにかかるが、山梨学院も落ち着いて対応、5分超に及ぶアディショナルタイムを守り抜き、3-2で勝利を収めた。 試合前、「今日の試合は、今後の展開に向けて大事な一戦」と話していた山梨学院・岩永将監督。勝利後のインタビューでは「DFラインの管理の甘さから失点をしてしまったが、その後、逆転まで持って行けたところは少し成長しているのかな』と選手たちの頑張りを讃えた。キャプテンのMF7山田逞人も『開幕から負けなしで良い流れで入れているなと思います。このまま負けなしで成長して行きたい」と今後に向けての抱負を語ってくれた。 一方追いつくことができなかった桐光学園の鈴木監督は「上手くいっていない事にはこのGWを使って練習で改善して行きたい。ポジティブなキャラクターが多いので彼らの良さを活かしながらやって行きたい」と悔しさを滲ませながらも次を見据えていた。 季節は温かな4月から暑さを感じ始める5月へ。プリンスリーグも季節と共にいよいよ熱を帯びてくる。 (文・写真=西山和広)