故人への手紙「たき上げ」、松江 「あの世」と「この世」の境界
古事記で「あの世」と「この世」の境界として描かれる、松江市東出雲町揖屋の黄泉比良坂で18日、亡くなった大切な人に宛てた手紙を火にくべる「たき上げ」が行われた。全国各地から「天国での暮らしはいかがですか」「とても寂しいです」などと書かれた約1700通が集まり、書き手の思いが天国に届けられた。 たき上げは東出雲ライオンズクラブが毎年6月に実施。黄泉比良坂は林道の坂を上った開けた場所にあり、今年は約100人が集まり、届いた手紙を火にくべていった。 黄泉比良坂は、イザナギが死んだ妻イザナミに会うため黄泉の国を訪れたが、変わり果てた姿に驚いて逃げ出し、現世との境を巨大な岩でふさいだ場所とされる。