『東京タワー』永瀬廉のストイックさを松田元太が称賛「廉が透を演じるからこそ美しく見える」
永瀬廉(King & Prince)を主演に迎え、江國香織の伝説の恋愛小説「東京タワー」を日本で初めて連続ドラマ化する、オシドラサタデー『東京タワー』。描かれるのは、永瀬演じる21歳の青年・小島透と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷由夏)の美しくも許されない愛だ。 【写真】詩史(板谷由夏)と透(永瀬廉)の会食シーン さらには、松田元太(Travis Japan)演じる透の親友・大原耕二と、耕二が家庭教師を務める生徒の母親・川野喜美子(MEGUMI)というもう1組の物語も展開。その儚く甘美な世界を、現代の東京の最旬スポットを舞台に、令和という新しい時代ならではのストーリーとキャラクターで大胆に描き出していく。 そんな本作の放送スタートに先駆け、永瀬さんと松田さんにインタビューを敢行。劇中のみならず取材時も和気あいあいなお2人に、それぞれ詩史や喜美子への思いや撮影を経て感じていること、注目してほしいポイントなどを聞きました。共演を経て発見した互いの新たな魅力や今後の展望も明らかに。
◆本作で描かれる恋愛の形は非現実的ではありますが、それぞれ演じる役柄とご自身でリンクする部分はありますか? 永瀬:透が詩史さんと出会い、詩史さんしか見えなくなってしまう感じは僕もすごく分かります。僕自身もアニメなど、自分が好きなものやハマったものに関しては睡眠時間を削ってでも楽しみたいと思うタイプで。透の詩史さんに対しての熱い思いや真っすぐさというのは、僕自身とも通じているのかなと思っています。 松田:逆に、僕は意外と耕二との共通点みたいなものがないのかなと思っていて。今後演じていく上で見つかるのかもしれないですが、今はまだ模索している最中です。 永瀬:僕からすると、耕二と元太は割と近いなと思っているよ。ちょっとおっちょこちょいなんだけど、男らしいところも持ち合わせているところとか。もちろんきちんと耕二でありながら、ところどころで元太のいいところが出ている感じがする。 松田:本当に? 廉はその真っすぐさもそうだけど、現場で座長としてどしっと構えつつも、心の中は熱く燃えたぎっているところが透とマッチしているのかなって。だからこそ演じる透が美しく、カッコよく見えるんだと思っています。 ◆永瀬さんが透を、松田さんが耕二を演じる上で心掛けていることは? 永瀬:根底として、透は人付き合いに興味がなく、人に対してあまり熱を持っていないんです。ただ、耕二に関してはグイグイ来られて親しくなったという感じで、ちょっとあしらっているようなやりとりもあるので、耕二といる時は落ち着いたテンションで。そして、詩史さんといる時は彼女に対する情熱的な気持ちが見えるような、そういう雰囲気の違いを表現できたらいいなと思っています。 松田:僕は耕二を演じるうえで、視聴者の方に「今回はこういう耕二なんだ」と思っていただきたくて。映画版とはまた違った、僕なりの耕二というものを常に考え体現するようにしています。 ◆永瀬さんは詩史に、松田さんは喜美子に感じる愛しい部分は? 永瀬:透のせりふにもあるのですが、詩史さんは所作なども含めて、全てがきれいで丁寧なんです。そして、詩史さんの紡ぐ言葉というのもまた魅力的で、僕個人として聞いていてもすてきだなと思う瞬間があって。さらには大人の余裕までも感じられる、透はそんな詩史さんのまとう空気感に惹かれたのかなと思っています。 松田:それこそ詩史さんとは色が違いますが、喜美子さんもすてきな大人の女性。耕二は割と感情に波がある人物なのですが、喜美子さんもそれは同じで、感情をグッとこらえたり、逆にどっと放出したり、そんな表情や感情の動きが愛しいなと思っています。なので、耕二を演じていると喜美子さんといろいろなキャッチボールをさせていただけて、とても楽しいんです。 ◆今回、永瀬さんと松田さんはドラマ初共演ということですが、撮影を経て互いの印象はいかがですか? 永瀬:元太には場を和ませる力があって、みんながクスっと笑ったり、思わずツッコんでしまったり、自然とそんな発言ができる人。そういう人はどこにいても、そして誰からも愛されると思いますし、そこが彼の一番の魅力ではないかなと。例えば、最近も撮影中にいすに座ったまま移動するようなシーンで壁に頭をぶつけていたことがあって(笑)。それがエンターテインメントだったのか、ガチだったのかは定かではないのですが、元太がいることで現場の雰囲気が明るくなりますし、僕自身、疲れていても笑顔になれるんです。 松田:廉は座長としても俳優としてもとにかくストイック。いつも自分のシーンの撮影が終わるとすぐにベースに戻り、監督とモニターで見え方などを細かくチェックして、よりいいものを作ろうとコミュニケーションを取っているんです。そういう姿勢というのは勉強になりますし、すごくすてきだなと。そして、僕が何かアクションを起こすとすぐにツッコんでくれて、それが透と耕二のリアルな空気感につながり、親友という関係性を繊細に描けているのかなと思っています。