目黒蓮“夏”は「残念なイケメン」なのか? 11話における決定的な失言とは? 月9ドラマ『海のはじまり』徹底考察レビュー
目黒蓮が主演を務める月9ドラマ『海のはじまり』。目黒蓮演じる主人公・月岡夏の一挙手一投足に注目が集まる本作。ビジュアルについては申し分ないが、はっきりしない性格で、少々空気が読めない。そこも魅力ではあるのだが…。そこで今回は、月岡夏の“惜しいポイント”に目を向けつつ、ドラマの魅力を紐解いていく。(文・まっつ) 【写真】目黒蓮“夏”が美しい…珠玉の劇中写真はこちら。ドラマ『海のはじまり』劇中カット一覧
目黒蓮“夏”は残念なイケメンなのか?
人について「惜しい」と評するのはどのような時だろうか。 特に男性に関して言う場合、容姿の整っている人を「惜しい」と表現することが多いのではないだろうか。イケメンだけど喋ると話があまり噛み合わなかったり、イケメンだけどファッションセンスがなかったり、イケメンだけど食べ方が汚かったり、などなど…。 もちろん、顔が良いだけでも十分なアドバンテージを得ているのだが、昨今の世間はそれを許さない。だから、「惜しい」や「残念なイケメン」といった言葉を度々目にするのだろう。 月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)の主人公・月岡夏(目黒蓮)も第9話で百瀬弥生(有村架純)の同僚たちに「見た目はいいのになんか喋るとぱっとしなくて、曖昧な返事されると不安になるよね。なんかちょっと惜しいですよね」と評されている。 もっとも、彼女たちの場合は毎日夏と接しているわけではないので、夏への印象は表層的なものに過ぎない。ドラマを通じて彼を追い続けている我々視聴者は、夏の素敵なところをたくさん知っている。
11話で“夏”にもどかしい気持ちにさせられたワケ
夏は、迷子になった子供を放置することを自身に許さない不器用な優しさを持っているし、常に他者を尊重する姿勢の持ち主でもある。学生時代に付き合っていた彼女との子供を引き取って2人で暮らす。そんなこと、誰もができることではない。それなのに、11話を見終わった後、筆者は夏に対して、失望とまでは言わないまでも、もどかしい気持ちを抱いてしまった。それはなぜだろう。 付き合っていた彼女と別れてまで子供と2人で暮らすという決断は誰にでもできることではないし、その責任感は称えられるべきである。しかし、責任感があるからといって急に父親として成長できるわけではないという残酷な事実がそこにはあった。 最も顕著だったのは海(泉谷星奈)との会話。思い返すと、これまでも夏が会話を不得手とする様子は何度か描かれてきた。 曖昧な返事が多く、ちゃんと腹を割って喋る時も考えすぎてしまうがゆえに言葉をアウトプットするまでに時間がかかる。語彙の選び方もたどたどしいところがあり、子供である海が明らかに理解できないであろう単語を口にする姿も散見された。