出さなきゃよかった…。レアル・マドリード退団で化けた元アカデミー選手(1)コンバートで大化け!移籍が大成功したMF
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で最多優勝を誇るレアル・マドリードは、毎年のようにスター選手を獲得している。一方で、下部組織からトップチームに定着して活躍を続ける選手は少なく、若くしてクラブを離れて飛躍を遂げた例も多い。今回は様々な理由でレアル・マドリードを離れ、ほかのクラブで一流になった選手を紹介する。
MF:マルコス・ジョレンテ(スペイン代表) 生年月日:1995年1月30日 所属クラブ:アトレティコ・マドリード レアル・マドリード在籍期間:2008年夏~2019年夏 マルコス・ジョレンテはレアル・マドリードを退団したことが、結果として自らの成長に大きく繋がっている。 13歳でレアル・マドリードの下部組織に加入したジョレンテは、ジネディーヌ・ジダンが率いたBチームにあたるカスティージャで台頭。当初はアンカーやセンターバック(CB)で起用されており、低いポジションの選手として計算されていた。トップチーム昇格後や年代別代表でも同じような起用法が続き、2019年夏に出場機会を求めて3000万ユーロ(約48億円)の移籍金でアトレティコ・マドリードへと移籍した。 しかし、当時のアトレティコ・マドリードの中盤にはコケ、サウール・ニゲス、トーマス・パーティらが君臨しており、そのポジション争いは熾烈だった。こうした背景もあってディエゴ・シメオネ監督はジョレンテをそれまで本職だと思われていた中盤のセンターではなく、サイドや前線のシャドーのポジションで起用した。 すると、彼の持ち味でもあった豊富な運動量とスピードがより活きる機会が急増。中でも功を奏したのが2019/20シーズンのリバプールとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16 2ndレグである。この試合で56分にFWのジエゴ・コスタに代わって出場すると、ボール非保持では運動量を落とすことなく相手の最終ラインにプレッシャーをかけつつ、保持時は自慢のスピードで裏へと抜けてチャンスメイクに奮闘。結果的にこの試合でチームをベスト8に導く、2ゴール1アシストの大車輪の活躍を披露した。 それ以降のジョレンテは高いポジションやサイドで起用されることが大半となり、今シーズンも[3-5-2]の右ウイングバック(WB)が定位置となっている。シメオネ監督の下でコンバートされたことによってジョレンテの才能は大きく華が開いた。
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