「暴れていこう」関西勢決意新た 選抜高校野球組み合わせ決定
阪神甲子園球場で3月19日に開幕する第93回選抜高校野球大会は23日、出場32校の主将をオンラインでつないで組み合わせ抽選会が行われた。各主将が緊張した面持ちでくじを引き、憧れの夢舞台での初戦の相手が決まった。くじで「1」番を引き当てたのは地元兵庫の神戸国際大付。京都国際は柴田(宮城)との初出場対決となった。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 神戸国際大付は、神戸市垂水区の同校内会議室で西川侑志主将(2年)がパソコン前に待機。抽選でカタカナが振られた札入れの中から校名にちなんだ「コ」を選ぶと、オンライン画面上で開幕試合を示す「1」の札が引き出された。 抽選終盤、2017年夏に接戦を演じた北海(北海道)との対戦が決まると、見守っていた青木尚龍監督は「ああ」と声を漏らし天井を見つめ、「昨晩見た夢の通りに開幕試合で北海と対戦することになった」と驚いた様子。西川主将は北海について「先輩方が対戦した強いチーム」とし、注目が集まる初の開幕試合を歓迎した。 ウエートトレーニング中だった他の部員たちにはコーチから伝えられ、所々で「おお」「楽しみや」との声が上がった。西川主将が改めて対戦校を伝え「一発目の試合を暴れていこう」と告げると、集まった選手たちは笑顔をみせた。 「対戦相手が決まった。これからチームとしてまとまっていかないとけない。練習は勝つためのものなので、明日から頑張っていこう」。京都国際の山口吟太(ぎんた)主将(2年)は京都市東山区の同校図書室から抽選会に参加後、グラウンドで練習していた部員の元に戻り、気合を入れた。全員が「はい」と声をそろえ、表情を引き締めた。その後、山口主将は仲間から感想を尋ねられ、「緊張した」とようやく笑みをこぼしていた。 小牧憲継監督は抽選会の様子を、グラウンド脇の監督室で確認。初戦は大会第5日と準備期間に余裕があることから「もっとうまくなって甲子園に乗り込もう」と選手たちを鼓舞した。 21世紀枠で選出された東播磨(兵庫)は翌日から定期テストを控え、原正宗主将(2年)だけが抽選会に参加。他の部員のうち約20人は午前の練習後、校内で自習しながら対戦相手が決まるのを待った。 エースの鈴木悠仁投手(同)は練習後に帰宅。「野球だけやっていてはだめ。家で勉強に集中するが、抽選会のライブ中継は見てしまうと思う」と気になる様子。原主将は「抽選会に備え、2週間前からテストの準備を始めた」とし、対戦相手の明豊(大分)については「総合力が高いチーム。全力でプレーしたい」と話した。【中田敦子、中島怜子、後藤奈緒】