ロス近郊の山火事で2人死亡、避難命令は7万人以上に拡大…ハリス副大統領の自宅も対象区域に
【ロサンゼルス=後藤香代】米ロサンゼルスとその近郊で7日から3件の山火事が発生し、地元当局は8日、ロサンゼルスの北に位置するカリフォルニア州アルタデナとパサデナの山火事で、2人が死亡したと発表した。延焼が続いているが、強風の影響で上空からの消火活動は難航している。
ロサンゼルス市消防局などの8日朝の発表によると、3万人以上が避難したロサンゼルス西部の高級住宅地パシフィック・パリセーズでは、延焼範囲が2023ヘクタール以上に及んだ。パシフィック・パリセーズに隣接するブレントウッドのハリス米副大統領の自宅も、避難命令の対象区域に含まれている。この地域では1000棟以上が焼失したが、死者は報告されていない。
2人の死亡が報告されたアルタデナや隣接するパサデナでは809ヘクタール、ロサンゼルス北部シルマーでは202ヘクタールが燃えた。AP通信の集計によると、3件の山火事による避難命令の対象は計7万人以上に上った。
ロサンゼルスとその近郊では昨年10月からほとんど雨が降っておらず、山火事の危険性が高まっている。パシフィック・パリセーズに隣接するカリフォルニア州マリブでは昨年12月の山火事で1634ヘクタールが燃えた。