東洋大・石田洸介は3組トップ「ゆさぶりを利用しながら冷静に対応できた」/全日本大学駅伝関東選考会
全日本大学駅伝の関東地区選考会が23日、神奈川・相模原ギオンスタジアムで行われ、東洋大は2位で本戦出場を決めた。1校2名ずつ4組に分かれて1万メートルを走り、8人の合計タイムを競うレース。エース格の石田洸介(4年)は3組目で走り、28分58秒11で組1着となった。残り3周で仕掛けて後続を突き放し、「自分の勝負所で勝負しようと見極めた。途中何名か前に出る選手もいたが、そのゆさぶりを利用しながら冷静に対応できた。1着取れたのは個人としては良かった」と振り返った。 東洋大1年時に出雲駅伝5区、全日本大学駅伝4区で区間賞を獲得。昨年4月以降は苦しみ、第一線から遠ざかっていたが、今年4月にトラックレースに復帰。今年5月の関東学生対校選手権(関東インカレ)男子1部1万メートルでは28分8秒29の自己ベストで6位に入った。関東インカレでの復活走の反響が大きかったといい「いろんな人が感動した、涙が出たといっただいて嬉しかった。何より、つらいときに支えてくれた家族や監督やコーチ、スタッフの方々の前で自分が誇れる結果を残せたのは嬉しかった」と石田。思うように走れない期間もあったが、「順調に練習ができて、ようやく自分らしい背中を見せることが出来るようになってきている。怪我を防ぐ安定したフォームが戻ってきた。左右のバランスを整えた」と徐々に自分の走りを取り戻しつつあるという。今後は来月17日のホクレン中長距離チャレンジ(深川)で1万メートルを走り、自己ベスト更新を狙う予定だ。 今季、チームには高校駅伝で活躍した松井海斗(1年)や宮崎優(1年)などの強力なルーキーも加わった。「下級生が貪欲に練習に食らいついている。生活面でも陸上についての質問もあるし、チームについても理解を深めようとしてくれている。自分たち上級生も伝統をつなぐために背中で見せる、言葉で引っ張る。オンとオフを切り替えられているので下級生の突き上げに繋がっている」と石田。チーム一丸となり、駅伝シーズンに向かっていく。