「新型コロナ」感染者“10週連続”増加、10歳未満の子どもが最も多く
新型コロナウイルスの感染が拡大し、新規感染者数が10週連続で増加しています。このニュースについて中路医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
新型コロナウイルスの感染状況とは?
編集部: 現在の新型コロナウイルスの感染状況について教えてください。 中路先生: 厚生労働省によると、2024年1月28日までの1週間に全国約5000の医療機関から報告された新型コロナウイルスの患者数は、前週から1万3339人増えて7万3607人となっています。 1医療機関あたりの平均患者数で見ると14.93人となり、前週の1.22倍に増えています。新型コロナウイルスの患者数は10週連続で増加しています。 新規感染者のうち、最も多かった年代は10歳未満の子どもで、1医療機関あたりの患者数が4.73人でした。その一方、80歳以上の患者数は1医療機関あたり0.81人と、前週より減少しています。
新型コロナウイルス感染拡大への受け止めは?
編集部: 新型コロナウイルスの感染者数が10週連続で増えていますが、この状況への受け止めを教えてください。 中路先生: 現在、感染者数は定点あたりの報告となっていることで全数把握ができなくなっていたり、検査を受ける人が減少したりしています。 これらの状況を鑑みると、実際は今回の発表よりも多くの新型コロナウイルス感染者がいることが推察されます。まさしく、今回の発表は「氷山の一角」でしょう。
日々の生活でどの程度気をつければいいのか?
編集部: 新型コロナウイルスは感染法上も5類に移行しており、アフターコロナとして人々の活動も以前の水準に戻っています。こうした中で、新型コロナウイルスに対してどの程度気をつける必要があるか教えてください。 中路先生: 手洗い・マスクの着用などの「基本的な感染対策」を見直すことや、少しでも体調に違和感があれば感染を広げない意味でも休息をとり、医療機関を受診して早めの診断を受けることが必要です。 また、現在感染が主流となりつつある「JN.1」にも現在のワクチン接種は有効とされているため、高齢者や基礎疾患がある人はワクチンの追加接種を検討いただくことが必要と考えられます。 過度に恐れず、日常生活を維持しながら適切な感染対策をおこなっていくことが重要です。