第一生命HD、ベネフィット・ワンに対するTOB成立 5月にも完全子会社化へ
第一生命ホールディングスは12日、企業の福利厚生代行などを行うベネフィット・ワンに対するTOB=株式公開買い付けが成立したと発表しました。5月にも完全子会社化する予定で保険以外の事業の強化を図ります。 第一生命ホールディングスは今月11日までを期限としていたベネフィット・ワンに対するTOB=株式公開買い付けが成立したと発表しました。TOB成立の下限として設定していたおよそ15%を超えた37%に当たる株式を取得します。 ベネフィット・ワンを巡っては、医療従事者向けサイトなどを展開するエムスリーも去年11月からTOBを実施していましたが、去年12月に第一生命が対抗してTOBを表明し今年2月には親会社の「パソナグループ」の合意を得てエムスリーを上回る価格でTOBを行っていました。 今後、パソナグループの保有する株についてはベネフィット・ワンが自社株買いの形で取得し、残りの株式は第一生命が買い取って、5月中にベネフィット・ワンを完全子会社化する予定です。 国内で少子高齢化が進み保険事業だけでの収益拡大が厳しくなる中、第一生命はベネフィット・ワンが持つ顧客基盤を活用して企業向けサービスの拡大を図ります。 生命保険業界では異業種の企業を買収する動きが相次いでいて、日本生命も介護大手のニチイホールディングスの買収に合意していて、現在手続きを進めています。