マルケスの来季ドゥカティワークス入りに伴う“玉突き移籍”で改めて露呈したホンダ、ヤマハの求心力低下…中上、小椋は来季どうする?
ままならぬ復活への道筋
いずれにしても、MotoGPクラスの一連のシート争奪戦は参戦する5メーカーの実力、人気度をハッキリと示すことになった。これにおいて、日本メーカーの求心力が過去最低となっていることは間違いない。まずは日本メーカーのチームのシートが決まり、それからヨーロッパのメーカーのシートが決まっていた時代とは隔世の感があり、日本人としてはかなり寂しい感じがする。 思えば2年前のドイツGPでホンダは40年ぶりにノーポイントに終わり、それが大きなニュースとなった。昨年もノーポイントのレースが1回、今年は7戦を終えてすでに2回を数えるが、もう誰も話題にもしない。ホンダが最後尾争いをするイメージはすっかり定着し、それをライダーたち自ら「ホンダカップ」(せめてホンダ勢で最上位を目指す)と揶揄する状態となっている。 マシン開発の低迷が続いたことで絶対王者のマルケスがホンダを離れ、マルケスの去ったホンダからスポンサーも次々に消えていく状態。これに加えてライダー獲得もままならぬとなれば、ますます復活の道は遠ざかるばかりである。
(「モーターサイクル・レース・ダイアリーズ」遠藤智 = 文)
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