さえずりにカメラ向け 野底山森林公園 新緑の中で野鳥観察会
長野県飯田市上郷黒田の野底山森林公園で4月28日朝、野鳥観察会があった。小学生から大人まで18人が参加。日本鳥学会の大原均さん(76)=高森町下市田=を講師に迎え、園内を飛び交う野鳥を眺めたり、写真に収めたりして楽しんだ。 同園の管理や美化活動を行うボランティア団体「モーリーの森応援隊」(モーリー隊)が主催。モーリー隊は「さまざまな野鳥のさえずりが響く公園に」と、園内の巣箱設置と野鳥観察会を長年続けている。 午前7時から新緑鮮やかな園内を歩き回って野鳥を観察。参加者は鳥のさえずりが聞こえる方向に双眼鏡や望遠鏡を向け、姿を見つけるとカメラのシャッターを切って写真に収めていた。 この日はヒヨドリやメジロ、エナガ、シジュウカラ、カケス、オオルリといった野鳥が飛ぶ姿を確認した。 大原さんはそれぞれの鳥の生態や名前の由来、さえずりの聞き分け方などを説明。花の蜜を吸う鳥と穀類を主食とする鳥ではくちばしの長さが違うといい「くちばし一つを取ってもその鳥の特徴が表れていて面白い」と野鳥の魅力を伝えていた。 野鳥観察が趣味という上郷小学校6年の児童(11)はいとこと一緒に初参加。オオルリを初めて写真に収められたといい「これまで見たことはあったけど写真に撮ることができてうれしい」と笑顔を見せた。 モーリー隊の野牧詔男隊長(66)は「自然豊かな野底山にはさまざまな鳥が集まる。観察会を通じて自然保護や動植物との共存を考えてもらえたら」と話していた。