小さすぎるトイレに困る小学生、気まずくて我慢する女子も 広島県庄原市
広島県庄原市永末町の永末小児童を預かる放課後児童クラブで、トイレが使いづらいとして市に改善を求める声が保護者たちから上がっている。休所中の「永末保育所」を活動の場にしているため、便器が乳幼児向けで小さ過ぎるからだという。 【画像】小学生には小さすぎるトイレや保育所 同小の学区では、宮内町の分譲団地入居者が増加。児童数が2018年の倍の100人(5月1日現在)に増えた。児童クラブの登録者も78人になり、以前の20人定員の建物では手狭に。そこで市は23年6月、木造平屋236平方メートルの同保育所の建物に移転した。 園児向けトイレは男女共用で、男子用の小便器3基、洋式便器1基があり、和式便器2基は児童の体格に合わず使えない。そのため、児童の多くは、保育所の職員用に造られた大人用の洋式便器1基に集中している。 男女が同じタイミングで一緒にならないよう、児童クラブの職員が入り口に立ち、トイレ待ちの児童の列を整理してしのいでいる。高学年の女子は「男子もいて気まずいので、なるべくトイレには行かない」と話す。 こうした実情を受け、保護者や住民が今年1月、改善を求める要望書を市に提出した。しかし、市児童福祉課は「協議中」として具体策を打ち出せていない。施設が「へき地保育所」扱いのため、用途変更が必要になることなどが理由だ。 地元の東三区教育推進協議会の松浦誠会長(71)は「共働き世帯の多い地域の実情やニーズに合わせて対応してほしい」と話す。同保育所を改修して放課後児童クラブを充実させるほか、6カ月~6歳児が利用できる「一般保育所」の設置も求めている。
中国新聞社