日本で初めての「女性暴力団員」と認定された壮絶半生「男って血を見ると弱い。下手打った組の人間の指、私が数人飛ばしましたよ」
幻覚・幻聴があっても、ヨレない私のヤクザ道
――覚せい剤を断ち切るのは大変でしたか? 私は簡単にやめられました。きっとそもそも体に合わなかったんですよね。覚せい剤を見ただけでゲロ吐いちゃうこともありましたし。 10代のときに、初めて覚せい剤をやって、髪の毛が逆立ったような感じがして、クスリが抜けたときに体がダルくて、何もやる気が起きなかったんですよ。だから、二度とやるもんじゃないとは思っていました。 ヤクザになってからは、ヤクザたるもの覚せい剤ぐらいやらないと格好がつかないと思い、常用していましたが……。結局、覚せい剤をやめると体が辛いので、それを消すためにやるって感じです。その繰り返しで、打つたびに後悔する、またやっちゃったって感じで。 幻覚や幻聴もバリバリで、中身はヨレヨレなんですけど、それもヤクザとして格好が悪いので、人前では出さないように努力していましたね。 ――経験者として、街中で覚せい剤中毒者を見たらわかりますか? すぐにわかりますよ。明らかに動きが変ですもん(笑)。それに絶対に目を合わせないし。 取材・文/集英社オンライン編集部