ソフトボール界の未来像は JDリーグ会長に直撃 五輪に左右されない人気づくりへ「選手自身も運営を」
地方開催の意義は
―地元北九州市では毎年3回ほど公式戦があり、10月5、6日にも北九州市民球場で行われる。地方開催の意義は。 「(西地区では)愛知のチームが多いので中部地区でやれば一番いいとか(東地区は)関東でやれば見てくれるのではないかという声はあるかもしれない。でも普段見に行けない人たちにソフトボールを見て触れてもらうことで、少しずつファンが多くなってきている。私たちのチームも最初はお客さんを集めるのが大変だったけど、今は選手のファンになってくれている学生や子どもたちも出てきている」 ―北九州市民球場はソフトバンクも公式戦を行う場所。野球人気は根強い 「野球しか見ていない男性がソフトボールを見た時、『速いし、意外とアクションして楽しいよね』と言われたことがある。見ていただけたらどんどんファンは増える。九州は高校や大学にもソフトボールが強いチームが多い。北九州市民球場が〝聖地〟になれたらいいなと思う」 ―タカギ北九州はトヨタ自動車など大企業のチームと同じリーグで戦っている。 「今は会社単体でチームを運営しているけど、そうすると周りはひとごとになってしまう。今後は地元でのスポンサー活動も必要かなと思う。まだリーグでルール化できていない段階。でもユニホームにロゴがつけられるようなスポンサーを探していけば、JDリーグも変わってくる。今はニトリさんにリーグのスポンサーをしていただいているけど、地方で集めることも必要」 ◆トヨタ自動車も参戦する北九州開催の詳細は…次ページ
5、6日は北九州開催
10月5、6日の北九州開催は、東京五輪金メダルの後藤希友を擁する西地区首位のトヨタ自動車や、SGホールディングス、東海理化が参戦。タカギ北九州は5日に東海理化、6日にトヨタ自動車と戦う。 タカギ北九州はレギュラーシーズン後半に突入した9月、強豪のホンダを破るなど4連勝。通算8勝14敗で西地区5位につけている。今夏の日米対抗に日本代表で出場したエース左腕の鹿野愛音は「いい流れできているので、守備から流れをつくり、最後まで諦めずに勝ちきる。トヨタ自動車はスイングスピードが速いけど、自分がやってきた打たせて取るピッチングを出していきたい」と、持ち味の制球力を生かした投球を心がけた。 JDリーグは両日をはじめとする10月の試合で、乳がんの早期発見・治療の大切さを呼びかける「ピンクリボン運動」を展開。全チームがピンクの帽子をかぶり、審判員もピンクのシャツを着用する。タカギ北九州はピンク色の靴下とリストバンドも着用する予定。
西日本新聞社