松本城に火縄銃のごう音 恒例の「古流砲術演武」 長野県松本市
長野県松本市の松本城二の丸御殿跡で12日、江戸時代後期の松本藩の鉄砲術を再現した「古流砲術演武」があった。有志でつくる「松本城鉄砲隊」が火縄銃で空砲を放つと一帯にごう音がとどろき、観光客らが間近で楽しんだ。 ほら貝の低い音が響く中、よろいかぶと姿の鉄砲隊員14人が重さ3~7キロもある複数種類の火縄銃を持って入場。座った隊員と立って構えた隊員が、短い間隔で次々に発射する「千鳥釣瓶射(つるべうち)」などを披露した。終了後、隊員と記念撮影したり火縄銃を持たせてもらったりして交流を深める外国人観光客もいた。 【写真】100年ぶりに発見されたお殿様の肖像画 友人と訪れた原村の中学1年、田原巨仁(ただひと)さん(12)は「歴史あるものが好き。昔の時代に戻ったみたいで迫力があった」。鉄砲隊長の西堀恒司さん(75)=松本市=は「松本城は鉄砲戦を想定して造られた。400年前に思いをはせて松本城の存在意義を感じてほしい」と話した。 松本城天守に古式の銃が展示されていることから、その技術や所作を伝承しようと市が開いて13回目。午前と午後の2回の演武に約1700人が来場した。