県立岐阜商でベンチ外→146キロの剛腕エースに!名古屋商科大の奪三振王が噛みしめた、遅れてきた青春<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
勝利の味はもちろんだが、全力をぶつけて力が及ばなかった悔しさも、試合をしなければわからないこと。これこそ、県立岐阜商の3年間でできなかった松下にとっての青春だからこそ、試合中は常に笑顔だったんだろう。 今後は選抜チームでのプレーのみになるという松下。大学準硬式での4年間は、ここで幕を下ろすことになったが、県立岐阜商時代に切磋琢磨した仲間ともう一度過ごせたことは、松下にとって幸せだった。 「愛知大にいる岩田とか、大学の垣根を越えて繋がって、もう一度切磋琢磨できる。そのつながりの広さや、関係性が大学準硬式の良いところだと思います」 多くの球児が試合に出られない、もしくは納得できないまま高校野球を終える。松下は典型的な元球児だろう。そんな元球児がやり切れた、と胸を張れるという舞台があることこそ、大学準硬式の魅力であることを、松下はピッチングで証明した。 勝利こそつかなかったが、松下の活躍は十分価値のあるピッチングだった。