京都市の街角に謎めくポスター「たのしいアレがある」 怪しい?記載QR読み込んだ先にあったのは…
「たのしいアレがある幼稚園」。京都市上京区の民家や商店などに貼られた園児募集のポスターが、シンプルな文言ながら道行く人の興味を引いている。一体どこの幼稚園? アレって何―。 顔を近づけてよく見ると、幼稚園の「園」はQRコードになっている。スマートフォンで読み込むと同区の寺之内幼稚園のホームページにつながった。考案者という園長の末吉淳周さん(50)に話を聞いた。 昨春、末吉園長は運転する送迎バスの信号待ちで、前に止まった移動販売車の宣伝文句に目が留まった。「おいしいアレ、入ってます」。園児たちも盛り上がった。「あの車追いかけていかなあかんな」「お菓子が入ってるといいなあ」 「アレ」と言えば、阪神タイガースの岡田彰布監督だ。阪神が快進撃を見せ、優勝を指す「アレ」が連呼された昨年夏ごろ、末吉園長は移動販売車のアイデアもヒントに、次年度入園の園児募集を呼びかけるA3判ポスターを制作。「アレ」の文言と漢字をQRコードに読み替えた斬新なデザインは、X(旧ツイッター)で一躍話題になった。 ポスター制作から1年がたち、岡田監督の退任も発表される中、このポスターの掲出は本年度限りの予定という。末吉園長は「木の手作り遊具や給食、個性豊かな先生。見る物全てが教材の子どもたちにとって『アレ』は何にでもなる。ポスターが園を見に来たいと思える一つのきっかけになればうれしい」と語る。 やはり気になって聞いてみた。「では園長先生にとっての『アレ』って何ですか」「アレはアレです」。