「産後3か月で大量の抜け毛が」2児の母・川田裕美の奮闘「産後すぐに復職できると楽観的に考えていました」
■子ども最優先「私も夫も仕事は半分にセーブして」 ── それは大変な状況でしたね。 川田さん:夫はフリーで作曲の仕事をしているので、時間の調整はある程度できて、すごく助かりました。ただ、いざ子どもが発熱などで保育園から呼び出しがきても、テレビなどの収録中だったりすると私は動けない。そのぶん、夫にしわ寄せがいくことがあって、それは大きな負担だったようです。あの時期はちょっと不穏な空気になることもたびたびでした。
そこで、夫婦で何回も話し合って、仕事のしかたを変えようと決めました。保育園からいつ呼び出しがかかるかわからない状態では、これまでと同じようには仕事ができない。「子どもがある程度落ち着くまでは」ということで、夫も私も半分以下まで仕事を減らしていきました。アプリでお互いのスケジュールを把握するようにもしています。たとえば、新しい仕事を入れるときは、互いにスケジュールなどを確認しているので、前ほどあわてなくなりました。
── 仕事と家事のバランスはどのように取っていますか? 川田さん:1週間のうち数日は家のことをしたいので、土日に加えて平日も1、2日はお休みを取るようにしています。仕事を詰めすぎると家のことができなくなって、自分の気持ちに余裕がなくなってしまうんですよね。私にはこれくらいの休みが必要というバランスがだんだんわかってきた気がします。夫は子どもたちが保育園に行っている間と、寝かしつけが終わった後に主に仕事をしているようです。子どもが生まれて4年経って、やっと少しずつ生活が回ってきました。
いまも仕事は減らしていて、スケジュール的にどうしても難しいとなったときは、やりたい仕事をあきらめることもあります。夫も同じだと思います。子どもができたことで、やっぱり優先順位は変わりました。子どもはまだ2歳と4歳。命を守らなければいけない存在なので、何より大事で優先します。仕事のスケジュール調整がうまくいかなかったときは、子どもの急病で「すみません!」と、仕事を休ませてもらったこともありました。ただ、最近は親やベビーシッターさんもお願いするように。そういう積み重ねもあって、「周りにもっと頼っていいんだな」と、だんだん思えるようになってきましたね。
PROFILE 川田裕美さん かわた・ひろみ。1983年生まれ、大阪府出身。和歌山大学経済学部卒。2006年読売テレビ入社。アナウンサーとして活躍し、『情報ライブ ミヤネ屋』で注目を集める。2015年読売テレビを退社し、フリーに転身。現在日本テレビ『ヒルナンデス!』水曜レギュラー、日本テレビ『1周回って知らない話』、読売テレビ『ピーチCAFE』ほか出演中 取材・文/小野寺悦子 写真提供/セント・フォース
小野寺悦子