軍人の妻から国民と交流された百合子さま、三笠宮さまの伝記編集にも協力「孫に伝えたいという思い感じた」
記憶力に驚き
02年に三男高円宮さま、12年に長男寛仁(ともひと)さま、14年に次男桂宮さまを亡くし、16年には75年連れ添った三笠宮さまに先立たれた。
三笠宮さまの伝記の編集に携わった政治経済研究所研究員の舟橋正真さん(42)は21年、百合子さまの孫の彬子(あきこ)さまらと計11回のインタビューを行った。事前に質問状を送ると、百合子さまは日記や育児日誌を見返して、事実関係を確認して臨まれた。舟橋さんは記憶力の確かさに驚かされた。
百合子さまは、装束や儀式など皇室の伝統についても話された。舟橋さんは、「孫に皇室の文化や三笠宮さまの事績を伝えたいという思いを感じた」という。
宮内庁関係者によると、百合子さまは晩年も、毎朝複数の新聞を読むことを日課とし、天気の良い日は庭で日光浴をするなどして穏やかに過ごされた。なにより孫とひ孫の成長を楽しみにされていた。