三人が二席ずつたっぷり口演『露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会~よこはま落語会~』
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。 【水先案内人 山本益博のおススメ】 上方落語の露の新冶は昭和26年生まれの73歳。東京で聴く機会が限られている中、柳家喬太郎、三遊亭兼好と横浜・桜木町で三人会を開く。演目は、歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」を下敷きにした『七段目』。この演し物、芸達者の兼好も得意にしているが、それを円熟した新冶がどうはんなりと演るかが見もの、聴きものである。 喬太郎のネタ出しは『ハワイの雪』。自作の人情噺?で、真夏にぴったりな演目と言ってよい。きっと三人会のトリネタだろう。 兼好は『あくび指南』。現在かなりの落語家が高座にかける噺だが、いつも誰もが「夏のあくび」をお師匠さんが稽古の手本にする。この噺を得意にしていた先代の金原亭馬生は、「春夏秋冬」のあくびを演ってくれたことがある。いつか、兼好には夏の昼下がりのあくびばかりでなく、春眠暁を覚えずの「春のあくび」、秋の夕暮れの物憂い「秋のあくび」なども披露して欲しいと思う。 当日は、三人それぞれ二席ずつ口演する。 <公演情報> 『露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会~よこはま落語会~』 2024年8月10日(土) 神奈川県立音楽堂(木のホール) 開場 12:45 / 開演 13:15 【出演】 露の新治 『七段目』 柳家喬太郎 『ハワイの雪』 三遊亭兼好 『あくび指南』