東京30小選挙区に144候補、区割り変更で大幅増 衆院選で各党が方針
衆院選（27日投開票）が15日、公示され、東京都内の30小選挙区に計144人が立候補した。石破茂首相の就任から8日後の解散、26日後の投開票は、いずれも戦後最短。準備期間が少なかった一方、区割り変更により都内の小選挙区が25から30に増えたこともあり、都内の候補者は平成8年の現行制度導入後、最多だった24年の134人を上回り、前回令和3年の96人と比べると大幅に増えた。 【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 「政治とカネ」や経済対策、不安定さを増す国際情勢を踏まえた外交政策や憲法改正など、争点は多岐にわたる。首相が交代したばかりの自民・公明両党による連立政権の継続を望むのか、立憲民主党などの野党勢力に今後を託すのか、票の行方が注目される。 超短期決戦となる今回の衆院選は、各党・各候補者とも慌ただしく選挙戦に突入した。中でも自民は、派閥パーティー収入不記載事件に関係した都内選出のベテラン議員が相次いで非公認になり、中には出馬を断念するケースがあった。一方、ここのところ溝があるとされる立民、共産両党の野党共闘に向けた調整も続いたため、公示直前まで構図が固まらなかった小選挙区があった。 都内の小選挙区の投票率は、平成26、29、令和3年と直近の3回は60％を下回った。無党派層が多いとされる都内の有権者の関心を呼び込むような活発な論戦が期待される。 投票は一部を除き、27日午前7時から午後8時までで、即日開票される。 ■各党都連などの方針 自民党都連・井上信治選対本部長「『日本を守る。成長を力に。』をスローガンに政権選択選挙、衆院総選挙を戦い抜く。政治とカネの問題は、公認決定にあたりケジメを示し、自民党が変わるために『謙虚』と『誠実』をモットーに戦いに臨む。温かい政治を実現するため、自民党の候補者に未来を託していただきたい」 立憲民主党都連・長妻昭会長「カネに汚い政治を終わらせるための大きな戦いである。私たちが目指す社会は『すべての人に居場所と出番のある社会』である。『人権を重視』『格差の是正』『多様性の容認』にかじを切れば、日本はもっと良くなる。そのためには政権交代が必要であることを力強く訴えていく」 東京維新の会・柳ケ瀬裕文代表「古い政治を打ち破る。維新は『政治とカネ問題の抜本解決』と『現役世代への徹底投資』を訴える。企業団体献金や政策活動費の廃止で政治資金の透明化を進め、しがらみのない政治を実現する。政治の怠慢で先延ばしされてきた社会保障制度の抜本改革で『若い』が不利な社会を変えていきたい」
