読み聞かせに挑戦 山形市立図書館、中学生対象の探究型活動を初実施
山形市立図書館は本年度、中学校部活動の地域連携事業の一環で、図書館を活用し、生徒が探究型活動に取り組む「りぶ活yamagata(ヤマガタ)」を初めて実施した。読書活動など子どもたちの主体的な学びをサポートするとともに、若い世代に図書館という“居場所”の浸透を図るのが狙いだ。 市内各校から1、2年生計5人が参加し、昨年9~12月に計6回の活動をした。募集段階では図書館職員の仕事体験、読書会の企画、幼児・高齢者向けの読み聞かせなどを活動例に示したが、生徒たちが自ら取り組む内容を話し合い、市児童遊戯施設「べにっこひろば」で読み聞かせイベントを開くことを決めた。 読み聞かせをする絵本や紙芝居を選び、同図書館のボランティアを講師に練習に励んだ。イベントをPRするポスターやチラシも作製。11月30日に本番を迎え、べにっこひろばを訪れていた多くの子どもたちを楽しませた。 生徒たちは先月14日の最後の活動で取り組みを振り返り、「細かいミスはあったが練習通りできた」「もっとたくさんの練習をしたかった」などと語り合った。山形大付属中2年の情野めい菜さん(14)は、「充実した活動になった。また機会があればやってみたい」と話した。
市立図書館では、今回の生徒たちを1期生とし、来年度も「りぶ活」を続けることを検討している。阿部宏館長は、図書館を学校や家庭ではできないことに取り組むサードプレイス(第3の居場所)と捉え、「子どもたちが大人になっても図書館に足を運び、関わりを持ってくれるような場所にしていきたい」と話した。