厳戒下中日入団決定の松坂大輔は本当に復活できるのか?
ソフトバンクの3年間では右肩の手術などがあり、公式戦では1試合1イニングしか登板していない。この日の22球のピッチングも、まだ立ち投げでは、“肩の故障が回復している”の判断くらいしかつかないだろう。 ソフトバンクの3年間を取材してきた元阪神、ダイエーの評論家、池田親興さんも「現状の松坂が、どれだけ投げられるのかを見ていないのでコメントはし辛いですね。ソフトバンク3年目もまともに投げたところを見たことがなかったので。まずはキャンプ、オープン戦を通じて体に異常が出ずに実戦マウンドに立てるかどうか。ソフトバンク時代に模索してきた新しい松坂を見せられるかにかかっているでしょう」という厳しい見方をしている。 「3年間、ほぼ1軍のマウンドから遠ざかっています。結果を出しコンディションを維持しながら1年間ローテーションを守るのは簡単ではありません。1試合良くても計算が立たなければローテでは使いにくいでしょう。セ・リーグのレベルを論じる前にマウンドに上がって最大のパフォーマンスを出すことができるのかが問題です。松坂は球数を投げ込んで形を作り込みたい方ですが、もう年齢と故障を考えて調整方法も変えた方がいいのかもしれません」 ソフトバンク時代の松坂とファームで対戦経験のある某チームの関係者も、復活へクリアすべき課題は多いという見解を示している。 「もう以前のようなボールの威力では勝負できないことを本人も自覚しているのだろう。カット、スライダー、カーブにツーシーム、チェンジアップを使い、ストレートを動かしながらバットの芯を外していくというスタイルに変わっていた。だが、いかんせん、コントロールが悪すぎた。明らかなボールだからバッターが見極めて松坂からすれば振って欲しいボールに手を出さない。球威があれば別だが、今のままでは、1軍レベルで勝つのは厳しいと思う。元広島の黒田博樹のようなピッチングを理想とするならコントロールをどれだけ追えるかがカギになるだろう」